◯本ブログには広告が含まれています

'07 幻の橋・タウシュベツ川橋梁と富良野・美瑛の丘⑤ 中富良野〜美瑛

2007年 自転車旅 北海道

5日目 2007年8月2日(木) -

今日はこの旅初めての雨の予報。自転車旅で初めての雨を経験しそうだ。1週間の旅なので雨の日があるのも仕方ないが、晴れの日に比べればテンションは下がる。

しかも今日は楽しみにしていた美瑛の丘巡りの日だっただけに残念だ。

宿を出発。まだ雨は降っていないが、レインウェアをすぐ着れるようにリュックに括り付けて走り出す。

まず国道237号線で上富良野方面に向かう。上富良野市街の手前で道道299号線に入り、298号線、291号線で上富良野市街を通り、国道237号線に復帰する。

国道237号線に復帰したところで小雨が降ってくる。ここから深山(みやま)峠へののぼり坂が始まる。この先、途中で雨が強くなっても、自転車を止めてレインウェアを着るような場所がなさそうなので、ここで着ることにする。

深山峠の勾配は5%もないぐらいでキツくはないが、路肩が狭く、交通量もそこそこあって走りづらい。

美瑛パノラマロード

深山峠を越え、くだり坂を降り、「ジェットコースターの路」の分岐を越えた右カーブの途中で右折して美馬牛へ向かう。国道から美馬牛の街まではのぼり坂(5%ぐらい)だ。

美馬牛の街に入ると雨は止んだ。

ここから、旅のハイライトの一つ「美瑛パノラマロード」を巡る。丘の街なので、「パノラマロード」はアップダウンの連続だ。

どこで入手したか忘れたが、こぼら会発行の「びえいMAP 2007年版」(60円也)を見ながら探索していこう。手描きのマップだが、見どころや撮影ポイントなど情報量満載だ。

まずは「四季彩の丘」に向かう。とんがり屋根の美馬牛小学校の横を通り、もう少しで「四季彩の丘」というあたりで、左手が開ける。目の前に丘の風景が広がる。

「これが美瑛の丘の風景か」。雨のせいか少し霞んでいるが、初の「丘の風景」だったので記念に写真を撮っておく。

美馬牛の丘の風景
美馬牛の丘の風景

10:10「四季彩の丘」に到着。巨大なロール君とロールちゃんが迎えてくれる。敷地内にはラベンダーをはじめ、色とりどりの花が絨毯のように咲いていてとてもきれいだ。

ただ、敷地は丘陵地になっていてかなり広いのだが、まだ種を植えて間もないところも多い。このへんが成長してくると、かなりすごい花畑になりそうだ。

四季彩の丘
四季彩の丘

次に「拓真館」に向かう。その途中、畑が広がる丘にポツンと赤屋根の小屋があったり、木が1本だけ立っていたりと、美瑛らしい風景が見られる。

ある丘の風景
ある丘の風景

「拓真館」

11:00「拓真館」に到着。ここは美瑛を一躍有名にした写真家・前田真三のギャラリーだ。建物の横にはラベンダー畑もあるが、やはり来た時期が遅かったせいか、枯れ始めている。

あまり写真や絵を見る趣味はないのだが、ここに展示されている美瑛の風景写真はあまりに綺麗なので見入ってしまう。一見の価値は十分ある。

入館も無料なのでかなりお勧め。写真を購入することもできる。ほしくなる写真もたくさんあったが、なかなかのお値段なので、見るだけで退散する。

拓真館
拓真館

近くにある「四季の交流館」に寄った後、次は「哲学の木」へ。パノラマロードの一番奥の方、南東方向に進む。

11:37「哲学の木」に到着。畑の中に地面の傾斜とは逆方向に少し傾いてポツンと立っている。物思いにふけっているように見えるため、そう呼ばれているようだが、実際に見てみると確かにそんな感じがする。

なお、「哲学の木」は2016年になくなったので、今行っても畑しかないはず。

哲学の木
哲学の木

次は進行方向を北西に転じて「千代田の丘」と「三愛の丘」へ向かう。

12:05「千代田の丘」に到着。ダート道の先に展望台が見えるで、自転車を押して行ってみる。展望台にのぼってみると、煙っているが、それでも丘の風景や水沢ダムを眺められる。

展望台の下には「ファームレストラン千代田」があり、昼時なので車の出入りが多くなっている。

千代田の丘から水沢ダムを望む
千代田の丘から水沢ダムを望む

「千代田の丘」から「三愛の丘」までの道中は丘の景色が続く。その途中、道端に乗馬姿の標識を発見。初めてみるが、正式の道路標識には見えないし、乗馬している人が一般道を横切るとも思えない。この辺りに乗馬クラブがあるのだろうか?

乗馬姿の標識
乗馬姿の標識

12:46「三愛の丘展望公園」に到着。天気が良ければ、かなりいい景色が広がっているのだろうが、いかんせん霞んでいるのでさほどではない。

三愛の丘展望台からの眺め
三愛の丘展望台からの眺め

昼食

お腹が空いたので、「三愛の丘展望公園」の近くにある "GARDEN PRAISE" というお店で昼飯を食べることにする。この旅で昼飯を食べるのは初めてだ。今まで昼飯を食う時間が惜しかったので、朝出発すると何も食べずに走っていた。今日は時間に余裕ある。

かなり大きな住宅を店舗に改造したような感じのお店。店の庭からも丘の風景が眺められる。柄にもなく、パン料理とコーヒーの昼食となる。

帰り際の玄関で、ちょうど店にやってきた家族連れの女の子に「席、空いてますか?」と尋ねられる。

自分のことをお店の人と勘違いしているようだったが、テーブル一つ使っていたお客の自分が帰るので、「空いているよ」とだけ応える。

店の外に出ると、いつ雨が降ってきてもおかしくない天気になっていた。

今日周る予定の残りは、「赤い屋根の家」、「新栄の丘」、「クリスマスツリーの木」の3箇所。

まず「赤い屋根の家」へ。少し急ぐことにする。その途中、麦畑の丘の上に数本の木が間隔をおいて並んでいる。木はまだ小さいが、いずれ絵になる風景になるだろうと思う。

麦畑の丘
麦畑の丘

13:38 福富にある「赤い屋根の家」に到着。なだらかな丘の真ん中に赤い屋根の家が1軒だけ建っている。まわりの麦畑の黄色や野菜畑の緑とのコントラストがあり、天気がよければもっといい風景だろう。ここは富良野線の車窓からも見えるところだ。

赤い屋根の家
赤い屋根の家

続いて、少し美馬牛のほうに戻って踏切を渡り、「新栄の丘」へ。

13:58「新栄の丘」に到着。ここも花が綺麗に咲いている花畑はあるが、あまり多くはない。と思っていると、ついに雨が落ちてくる。

最後の「クリスマスツリーの木」は、ここの近くなので、リュックにレインカバーを付け、レインウェアを着こんで、すぐに出発する。

「クリスマスツリーの木」

14:30「クリスマスツリーの木」に到着。雨が降っているが、ここも畑の中に1本の木がポツンと立っていて美瑛っぽい風景だ。

本降りになってきたので、写真を撮って美瑛の街に急ぐことにする。雨の国道は通りたくないので元来た道を戻る。

クリスマスツリーの木
クリスマスツリーの木

ところが、JR富良野線の踏切を渡って「赤い屋根の家」に向っていると、雨は土砂降りになり、雷もなり始める。

道路にはあっという間に水がたまって、水しぶきをあげながら走ることになる。靴の中は早々にぐちょぐちょだ。

あまりに猛烈な雨と雷なので、全速力で叫びながら?美瑛の街に向かう。

途中、辛うじてバックミラーで後ろから車が来たことを確認する。豪雨なので、運転手は自転車を見つけにくいだろうとは思いつつ、速度は落とさずに走る。青い派手なレインウェアを着ているのでわかるだろう。車が近づくとスピードを落として抜いて行った。

全速力で走ること20分程、街の入口の美瑛川にかかる赤い橋がみえた。ほっとしてスピードを落とす。

街に入ると雨は小降に。まだ夕方の5時前だったので、美瑛駅に行ってみる。突然の豪雨で雨宿りしていたらしく、駅にはたくさんの人がいる。

いつもより早いが、ズブ濡れなので今日のツーリングはこれで終わりにする。宿に向かう。

宿

宿に到着。今日のお宿は「プチホテルピエ」。美瑛駅から徒歩で7,8分ぐらい、すぐ近くに食事処やスーパー、コンビニがあり便利。建物はできたばかりのようでかなり新しい。

ホテルに入る前に、入口にあるデッキで、雨でびしょびしょのレインウェアやソックスを脱ぎ、泥の着いた荷物を袋に入れる。

ちょうどその時、雨でズブ濡れのライダーがやって来た。自分と同じようにホテルに入る前に、レインウェアを脱いだり、荷物を下ろしたりしている。

ホテルにチェックインし、古新聞をもらう。部屋はツインルームで、1泊5,000円と美瑛のホテルではリーズナブルなほうだ。パンとコーヒーだけの朝食が無料でつく。

部屋の床を濡らしたり、汚したりしないように古新聞を広げて荷物や靴を置く。靴の中に古新聞を突っ込んで乾かしておく。

自転車はホテルの前に止めておくしかなさそうだ。

晩飯は「トンカツがBigな『富川食堂』」にしようと思ったが、閉店していた。

ついでに明後日帰途の際に乗る旭川空港行きバスの時刻を調べるため、駅裏のバス停まで行ってみる。時刻表を写真に撮っておく。

結局、晩飯はコンビニメニューで済ませる。

明日はパッチワークの丘をめぐる。予報では曇り時々晴れと、天気は回復し、何とかもちそうだ。午前中のほうが雨の確率が低いので、早めに出発しようと思う。

走行時間:3h31m21s 走行距離:50.33km

平均速度:14.2km/h 最高速度:36.0km/h

6日目へ