8日目 2016年5月7日(土) -
今日は出雲大社と日御碕に行った後、県道23号線を日本海沿いに東へ進み、県道250号線から平田に出て、その後は昨日と違う道で出雲に戻る予定だ。
今日もここ(出雲フォレストホテル)に連泊することにしたが、部屋はかわる。
朝方、雨が降っているので出発を少し遅らせる。
9:45 宿を出発。まずは旧大社駅に向かうため、高瀬川沿いの自転車道を西へ進む。自転車道といっても一般道の歩道だが、歩道と車道の間に高瀬川が流れていて、川と町並みを眺めながら走れる。
旧大社駅
自転車道から国道431号線に入る。国道は通りたくないので、1本東側の道で北に進む。田園地帯から住宅街に入り、しばらく進むと右手に旧大社駅が現れる。
10:40 旧大社駅に到着。木造、瓦屋根のいかにも歴史がありそうな大きな駅舎だ。外観だけでなく、中の待合室には高い天井からシャンデリアがさがっていたり、木製の切符売り場の小部屋があったりと、大正か昭和初期ような雰囲気を感じる。
さすがに国の重要文化財に指定されているだけある。
ホームからみる駅舎も、当時の駅名標や木製の改札口があっていい雰囲気が出ている。ホームにはSL・D51も止まっている。
11:06 旧大社駅を出発。すぐ近くの出雲大社に向かう。
県道161号線に合流して、堀川を渡り、大鳥居をくぐる。すると、道の両側はお土産屋さんや食事処が続き、観光客が一気に増えて混雑する。
歩行者と車に注意して進み、自転車の置き場所を探す。国道431号線の少し手前で、「←神門通り広場」という案内板を見つける。駐車場もあるようなので左折する。
駐車場に着くと、端にバイクが止めてあったので、その横に自分の自転車を止める。普通の駐車場なので、しっかりロックしておき、ここから歩いて出雲大社に向かう。
出雲大社
11:16 出雲大社前に到着。さすがにスゴイ人出だ。正面にある2つ目の大きな「勢溜の鳥居」から中に入る。
出雲大社といえば、大きなしめ縄が有名だが、「松の参道」を通り、銅の鳥居まで来ると、その大きなしめ縄がある拝殿が見えてくる。
拝殿を見学したあと、本殿の周りを1周する。中には入れないようだ。神無月(出雲では神在月)に出雲に集まった全国の神々が泊まる十九社という社があることを知る。
本殿の周囲には、お参りするところがたくさんあって、少し驚く。
そのあと、西十九社の横から神楽殿に行くと、拝殿よりも一段とデカイしめ縄がぶら下がっている。よく言われる出雲大社の大しめ縄とは、ここにあるしめ縄を指すようだ。
もう一度、拝殿を見学して、再度神楽殿に戻り、外に出る。国道431号線を歩いて自転車のところに戻る。
12:02 出雲大社前を出発、日御碕に向かう。
駐車場から県道161号線に出て右折、人混みを避けるため最初の交差点ですぐに右折する。
住宅街を抜けると海が見え、国道431号線に出て右折する。海沿いを進むと、左手前方に大きな岩が見えてくる。
12:12 稲佐の浜に到着。ここは昨日通った「出雲路自転車道」の終点(起点)でもある。目の前の岩は、岩ではなく弁天島という島らしい。
広い砂浜が続き、日が出てきたこともあり、弁天島近くの浜を歩く人も多い。写真を撮りながら少し休憩する。
12:17 稲佐の浜を出発。ここから「みさきうみねこ海道」(県道29号線)で日御碕に向かう。
ここまでは、出雲市内を走ってきたのでほぼ平坦な道だったが、ここから日御碕までずっと上りが続き、路肩も広くない。
勾配は急なところでも5%を越えるぐらい?なのでそれほどキツくはない。交通量は連休中なのでいつもより多めだと思うが、ひっきりなしに通ることもない。景色がいいので、車に注意しながらゆっくり走る。
短いトンネルが3箇所あり、3つ目の日御碕寄りのトンネルには、海側に旧道の迂回路があるので、そっちを通る。やはり、トンネルより迂回路を通る方が海岸線の景色を見ながら走れるので断然いい。ただ、部分的に荒れているところがあるので注意が必要だ。
12:35 県道23号線との分岐に到着。日御碕へはこのまま県道29号線を直進すればいいのだが、日御碕に行った後はこの県道23号線「高尾ゆうゆうライン」を通って平田方面に向かう予定だ。
その分岐のところから、県道23号線のほうを見ると路肩に工事の看板がある。看板に近づいて見てみると、そこには鷺浦の集落の先が通行止めになっていて、迂回路として内陸の鷺峠までのぼって猪目まで下りてくるルートが書かれている。
迂回路は、かなりの遠回りになるので時間がかかりそうだ。それに山中の林道のようなので、眺望も望めそうにない。走ってもあまり楽しくないだろう。
「高尾ゆうゆうライン」を走るのは諦めることにする。20%急勾配の鵜峠も断念。
とりあえず、県道29号線に戻り、日御碕に向かう。
途中に展望所があるがスルーする。ここで見るより、先に日御碕から見た方がいいだろう。
日御碕
12:54 日御碕の駐車場に到着、歩いて灯台へ向かう。路地の両側には露天が立ち並び、店からの呼びかけを断りながら歩く。
露天がなくなり、左手に白亜の灯台が現れる。日本一の高さ(2008年版のツーリングマップルには東洋一)を誇る灯台なので、あまり近づくと写真に収まらなくなる。少し手前から写真を撮りながら進む。
13:02 日御碕灯台に到着。ここの灯台は上にある展望台に上がれるようなので、のぼってみる(参観料200円也)。
のぼる前に、受付の方に「持っているペットボトルを靴箱に置いていくように」と言われる。急で狭い螺旋階段なので、手すりを掴んで安全にのぼってもらうためと、上から物を落とさないようにするためだろう。
灯台の高さは43.65mで、螺旋階段は163段あるそうだが、自転車旅をしている身としては、息が上がることも途中で休むこともなく上れて、全然たいしたことはなかった。
展望台に上がると、眼下に日本海や奇岩が続く海岸線をみることができ、なかなかの絶景だ。晴れていてよかった。
灯台を下りたあと、展望台から見えた海岸沿いの遊歩道を歩いてみる。まず灯台の北側にある遊歩道を進んで行くと、小島というか岩場が並ぶ小さな湾に出る。ここは出雲松島と言われているらしい。松島っぽいということだろう。
灯台まで戻り、今度は南側に周る。
遊歩道から断崖絶壁の上に出られるところもあり、気をつけて近づく。落ちたら一巻の終わりだ。
遊歩道を南へ歩いて行くと、岩場の海岸に展望台があるので行ってみる。そこから南の方を眺めると、たくさんの海鳥が飛んでいる扁平な島(岩?)が見える。
遊歩道は、その島がある方向に続いているので行ってみる。
遊歩道の南端にある展望台まで来ると、その島に物凄く半端ない数の海鳥がいる。展望台にある案内板によると、あの島は経島(ふみしま)といい、ウミネコの繁殖地だそうだ。で、この展望台は鳥見台というらしい。
経島はウミネコで埋め尽くされている。
遊歩道はここで終わりで、駐車場のある方に戻る。
ただ自転車まで戻っても予定していた「高尾ゆうゆうライン」にはもう行かないので、時間が余っている。
そこで、このまま歩いて日御碕神社まで行ってみることにする。
経島を右手に見ながら海沿いの道を下っていく。経島が目前に迫る。この道は車1台がなんとか通れるぐらいの道幅しかなく、遊歩道のような感じ。歩いている観光客は皆無。
14:11 日御碕神社に到着。神社の一部は工事中だが、朱色の社殿が鮮やかで綺麗。神話に出てくるほど古く、歴史のある神社のようだ。
数は少ないが参拝している人も見かける。
日御碕神社から県道29号線にのぼり、県道29号線を歩いて自転車を止めている駐車場に向かう。
14:30 駐車場に戻る。水分を補給したり、日焼け止めを塗ったりしながら、この後の予定を地図を見ながら考える。
時間や距離など色々考えた結果、出雲市内から南の山間にある立久恵峡に行くことにする。
ルートは、「みさきうみねこ海道」で稲佐の浜まで戻り、「出雲路自転車道」と神戸(かんど)川沿いの道を使って国道184号線に出る。その先は国道184号線しかないが、迂回路があればできるだけ国道を避けて、立久恵峡に向かう。
14:55 日御碕を出発。注意して「みさきうみねこ海道」を下る。
行きはスルーした展望台に立ち寄る。展望台からは、海岸線に近い出雲の街と、南へ航行する海上保安庁の巡視艇がみえる。
15:29 稲佐の浜まで戻る。ここから「出雲路自転車道」を走る。自転車道といってもしばらくは国道431号線の歩道のような道を進む。
堀川を渡ると、自転車道は国道から離れ、林や畑の中の専用道になる。途中、歩道に戻ったりするところもあるが、快適に走れる。
15:47 新内藤川の水門に到着。ここで「出雲路自転車道」を離れて、新内藤川を渡り、神戸川右岸の堤防上の道を進む。道幅広く、路面もよく、車も来ないので、爽快に走れる。
この堤防上の道は、途中、国道431号線、国道9号線、JR山陰本線と交差するが、問題なく通過でき、国道184号線まで辿りつく。
16:23 国道184号線の交差点で右折して橋を渡る。そして、この先も国道184号線ではなく、神戸川左岸の道で行けないかと思い、馬木新大橋で神戸川を渡る。
神戸川左岸の道をしばらく走るが、それは馬木大橋まで。これ以上進むと国道に復帰できないので、馬木大橋で国道184号線に戻る。神戸川左岸を走ったのはわずかで、ちょっとだけ時間を食った回り道だった。
国道184号線は、県道51号線との分岐を過ぎるとトンネルまで上る。路肩がほぼない上り坂で、その先にはトンネルがあるので、歩道で行くことにする。トンネル手前で勾配が少しキツくなる(10%ぐらい)が、トンネルには走行できるギリギリの幅の歩道があってホッとする。
トンネルを抜けた後は勾配がほとんどなく、交通量も少ないので快調に走る。基本的には国道184号線を走るが、3箇所程、神戸川側に迂回路があるので、その道を通ってみる。
立久恵峡
16:59 立久恵峡に到着。国道184号線の上りと下りが分離する手前の左手にパーキングがあるので、そこに自転車を止める。
パーキングの向かいにある八光園という宿から、国道と神戸川の間に遊歩道が西へ延びているので、散策してみる。
神戸川には3つの吊り橋がかかっていて、遊歩道のスタート地点に最初の吊り橋・不老橋がかかっている。対岸の左岸側にも遊歩道があるようだが、まずは右岸側を歩く。
遊歩道の最初の方には、川の上の断崖を通るところもあり、思った以上にスリルのあるコースだ。
しばらく歩くと、対岸の山肌に大きな岩壁がみえてくる。この辺りが立久恵峡のメインスポットのようで、ろうそく岩とか屏風岩とか言われているものだろう。どれれが、何という名前の岩なのかは全くわからないが…
そんなところなので、立久恵峡は「山陰の耶馬渓」とも言われているそうだ。2007年の旅で、本家の「耶馬渓」を見ているが、確かに似ている。
遊歩道の途中には立久恵峡温泉もあり、露天風呂から間近にせまる立久恵峡の渓谷を見ることができるそうだ。温泉の前を通っていると、カップル(夫婦?)が温泉に入っていく。
2本目の吊り橋・浮嵐橋にたどり着く。さらに進もうとするが、遊歩道はこの先で終わり。営業していない宿か食事処の廃墟があって、少し気味が悪い。
浮嵐橋を渡って、対岸から一周して戻ることも考えたが、日没まであまり時間がないので、元来た遊歩道を引き返すことにする。
17:28 立久恵峡を出発。今日のツーリング予定はこれで終わり、宿に向かう。
18:56 スーパー(ラピタ)で買い物をして宿に到着。今日のお宿も「出雲フォレストホテル」。今日の部屋には、大型テレビもリクライニングチェアもないが、トイレと風呂が共同なのは同じ。料金も昨日と同じく、シングル1泊4,000円也。
走行時間: 4h21m01s 走行距離: 67.61km
平均速度: 15.5km/h 最高速度: 38.5km/h
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