‘08 春の秋田 斜め縦断の旅⑧ 藤里〜大館能代空港

2020年5月16日土曜日

2008年 自転車旅 東北

最後の上り坂に菜の花

最終日 2008年56日(火)

今日は旅の最終日。大館能代空港に向かうだけで、特に立ち寄ろうと思っている場所もない。「もう終わりかー」

昨日降っていた雨は、すっかり止んでいる。

宿からの眺め
宿からの眺め

宿を出発する前に、宿の裏にある「銚子の滝」を見に行く。昨日見るつもりだったが、宿に向かう途中の土砂降りの雨ですっかり忘れていた。

滝の入口にある案内板によると高さは18mとのこと。で、実際に近づいていくと幅は大きくないが落差は結構ある。昨日見た「峨瓏の滝」の12mより大きい。「家の裏手にこんな大きな滝があるとは

大きな岩の上から流れ落ちているが、流れのせいで岩がかなり浸食され凹んでいる。「どんどん凹んでいくんだろうな」

銚子の滝
銚子の滝

8:50 宿を出発。今日は雨の心配はなさそう。

藤里の街中を走っていると、テレビのニュースか何かで見たことあるような公園や住宅が目に入る。昨日この辺りを通った時は事件のことを思い出していなかったので特に注目して走ることはなかったが、今日は周囲を少し意識してしまう。

国道7号線に到着。交通量の多い国道は走りたくなので、並行する県道317号線を進む。が、しばらく走ると国道に合流してしまう。「うぅ~ん

道の駅 ふたつい」を越えたところで「羽州街道」の案内標識を発見。この辺りはかつての街道だったことを知る。

県道325号線

10:23 県道325号線に入り、空港に向かう。ゴールの大館能代空港まであと7km

県道325号線は空港へのアクセス道路になっているためか新しくて広い。そして前方に何かデカいモノが見えてきた。何かと思ったら米代川にかかる立派でデカい吊り橋、翔鷹大橋だった。あまりの立派さにちょっと驚いてしまう。歩道もすこぶる広い。

翔鷹大橋
翔鷹大橋

国道7号線より格段にイイ道なのだが、交通量は皆無だし歩行者などいるはずもない。そんな空港アクセス道路をほとんど独占し、残りの距離をカウントダウンしながら空港へ向かう。

「この旅もあと少しで終わりだ~」

連休明けの仕事が頭にチラつき、憂鬱になってくる。「あ~イヤだイヤだ」

10:44 小ヶ田(おがた)駅に到着。

秋田内陸縦貫鉄道の小さな駅。縦貫鉄道を見るのは4日ぶり。縦貫鉄道が通っている事を意識せずに走っていたので、

「そうか、縦貫鉄道はこの辺りまで繋がっているのか」

と、ツーリングマップルを見直す。小ヶ田駅は縦貫鉄道の起点である鷹ノ巣から2つ目の駅だった。

小ヶ田駅
小ヶ田駅

踏切を渡ってしばらく走ると、はるか前方に赤い橋のようなものが見える。

「なんだあれ?」

人や車が通るような橋には見えない。空港の施設だろうか?よくわからない。

そんな時、後ろから電車の音が聞こえてくる。振り返るとちょうど小ヶ田駅に1両編成の気動車がやってきて駅に止まる。すぐに鷹ノ巣方面へ出発していく。

県道324号線に変わり、いよいよ空港への最後の直線の登り坂にかかる。道路脇に一面、菜の花が咲いているところもあって一層帰りたくなくなる。「あ~あーっ」

最後の上り坂に菜の花
最後の上り坂に菜の花

大館能代空港

11:00 大館能代空港に到着。小さな空港だが、駐車場は車でいっぱい。

暑いので日陰で MR-4F を折畳む。30分ほどで完了。

時間に余裕を持って藤里の宿を出発したので、飛行機の出発時刻13:20までまだまだ余裕。「こうなったら一杯やろう!」

出発までレストランで乾杯しながら、今回の自転車旅を振り返ってみる。

雨に降られたのは昨日の1日だけなので、天気は61敗。暑い日もあって30になった日もあったぐらいだ。

走ったコースもよく、田沢湖、城下町の角館、抱返り渓谷、クマ牧場、のどかなカントリーロード、ダダッ広い八郎潟干拓地、眺めのイイ寒風山、断崖が続く男鹿半島、石倉山、滝などなど。変化に富んでいた。秋田はイイところだった。

他にも温泉に入り、きりたんぽとだまっこ、比内鶏をほぼ毎日食べ、秋田らしいものも体験できた。また来たいと思う。

残念だったのは、桜がほとんど散っていたことぐらいだ。

レストランを出て、お土産を買って搭乗口に入る。

13:20 ANA便で大館能代空港を出発。秋田を発つ。

「次は夏休みだ。どこ行くかな」


走行時間:1h46m35s、走行距離:27.64km
平均速度:15.5km/h、最高速度:30.6km/h

↩︎6日目

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