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'07 やまなみハイウェイから阿蘇、耶馬渓・国東半島へ② 大分港〜筌の口温泉

2007年 九州 自転車旅

2日目 2007年9月29日(土)

朝、眼が覚めて船の窓から外を眺めるとどんよりした天気で、予報通り天気は良くなさそうだ。

6:20 大分港に到着し、船を降りる。雨がパラパラを降ってきたので、リュックにレインカバーをつけ、その上にレインウェアを括り付けて大分港を出発する。

大分港に到着
大分港に到着

まずは国道10号線で大分市街に向かうが、途中で雨が本降りになってきたので屋根のあるマンションの入口を借りてレインウェアを着る。

その後、大分市内の国道10号線から国道210号線、国道442号線を経由して再び国道210号線をたんたんと走り郊外へ出る。ここから湯布院の入口までは210号線を行く。

雨の中、大分川沿いの210号線を徐々に高度を上げながら淡々と進んで行く。勾配は2,3%ぐらいだろう。

湯布院の街の少し手前で雨が強くなったので奥江入口のバス停に逃げ込む。しばらくすると雨が弱くなったので出発。国道210号線から県道11号線に入り、湯布院の街に向かう。間もなく雨が止んだ。

10:40 湯布院の住宅街に入り、金鱗湖を目指して走る。天気が良ければ由布岳が見えるはずだが、今日は全く見えない。

ゆふいん

金鱗湖に到着。湖は小さく、湖というより池といった感じ。湖、沼、池の区別は水深で決まる?と聞いたことがあるので、金鱗湖は結構深いのだろう。

小さかった「金鱗湖」
小さかった「金鱗湖」

金鱗湖から由布院駅方面に向かう。通りの両側にお店や土産物店が増え、観光客も一気に増える。あまり広くない通りなのでしばらく自転車を降りて押すことにする。

由布院駅は木造の特徴的な駅で、駅名は「ゆふいん驛」となっている。

駅前ではお馬さんが馬車を引いているが、お馬さんはちょっとお疲れ気味な感じ。ここで用を足したらどうするのだろうとちょっと気になる。

昼食を取ろうと思ったが、人が多いのでやめることにする。

ゆふいんでは「由布院」と「湯布院」をどこで区別するのかという疑問を解決できぬまま出発することにする。

県道216号線で水分峠に向かう。ここから再びのぼり始めるが、勾配は5%もないぐらいだ。

大分自動車道の高架を越えたところに「天望館」という食事処があったので、ここで昼食を取ることにする。

店のお薦めと思われる「瓦そば 1,300円」を注文する。ボリュームもあってなかなか美味しい。

店を出発し、国道210号線に復帰する。交通量はそう多くないものの、路肩が狭いの走りづらい。

そしてこの旅、最初の難関「水分トンネル」に差し掛かる。案の定、歩道はひと1人通れるほどの幅しかなく、路肩もほとんどない自転車乗りにとっては最悪の古いトンネルだ。

意を決してトンネルに突入。後ろから近づいてくる車に怯えながら、全速力で進む。トンネルの長さはさほどでもないが、のぼり坂なので抜けるまで時間がかかる。

トンネルの中盤ぐらいに差し掛かった時、後ろのトラックが対向車のため自分の自転車を追い抜けないでいることを音で察知する。

するとそのトラックは、事もあろうに自転車のすぐ横、1mも離れていないところを強引に無理矢理抜いて行く。

ちょっとビビった自分は咄嗟に少し左に寄ったところ、ペダルが歩道に接触!、バランスを崩しかける!

この時、トラックはまだ自転車の横を通過中。これはヤバイ!。コケたり、右に寄ると確実にトラックに巻き込まれて死ぬ!

「早く追い抜け!」と叫びながら、自転車のバランスを必死に保つ。

なんとかトラックは追い抜いていき、自転車もコケたり、トラックに接触することなく、事なきを得た。

トラックに追い抜かれた後、幸いな事にトンネルを出るまで後続車は来なかった。

後にも先にもこれ程危険を感じたことはない。今では歩道や路肩のないトンネルは無理せず、後ろから車が来た時は止まってやり過ごすようにしている。

やまなみハイウェイ

13:25 水分峠に到着、標高は707mだ。大分港(標高0m)を出発しているので、ここまでで既に707mのぼったことになる。

ここでちょっと一服して、いよいよ県道11号線、やまなみハイウェイに突入する。

やまなみハイウェイは晴れていれば雄大な景色が見れるようだが、今日はいかんせん霧雨模様なので景色を楽しめそうにない。明日に期待することにする。

やまなみハイウェイへ
やまなみハイウェイへ

やまなみハイウェイに入り、アップダウンがあるものの、ピークの朝日台までのぼり基調が続く。ここの勾配もキツいところで5%程度。

交通量は少ないが、霧か雲の中を走っているので視界が悪く、大型の観光バスもよく通るのでカーブや対向車が来た時は注意して進む。

霧のやまなみハイウェイ
霧のやまなみハイウェイ

山下池の分岐で、山下池に降りてみるも霧がかかっていて特に見るべきものなく、やまなみハイウェイまで無駄にのぼる羽目になる。

やまなみハイウェイに復帰したところに、小さなお店があったので、豆腐アイスを買って食べながら休憩する。

その後ものぼり基調の道を進んでいくと、霧がとれてきて周りの風景が少し見えてきた。やがて霧雨も止んだ。

15:40 朝日台に到着。ここの標高は1000mと大分県?の形をした看板には書いてあるが、別の標識には920mと書いてある。地図の等高線をみると920mが正解のようだ。ここでもケーキと牛乳をいただき、エネルギーを補給する。

標高1000m?の朝日台
標高1000m?の朝日台

ここまで来ると今日の目的地「筌の口温泉」まではあと少しだ。

その前に「九重"夢"大吊橋」に向かう。やまなみハイウェイの道沿いでは何度も「九重"夢"大吊橋」の看板を見かけた。

九重"夢"大吊橋

朝日台を出発し、やまなみハイウェイを南へ少し進むと「九重"夢"大吊橋」への方向を示す標識があり、右折する。その後は標識に従って進む。

しばらく進むと左前方の木々の間から大きな吊橋が見えてきた。どうやら、あれが「九重"夢"大吊橋」のようだが、長さも高さもかなりあるようだ。

道の両側にお店も出てきて、歩いている人も多くなる。

16:15 「九重”夢”大吊橋」に到着。すごい人出だ。吊橋の入口から少し離れた邪魔にならないところに自転車を止めて、橋を渡るチケット(500円)を買い、吊橋を渡りに行く。

往復できるようだが、帰りはバスに乗って戻ることもできるとの事。バスで戻ってくる理由がよくわからなかったが、気にせず吊り橋に向かう。

吊橋を渡る。幅は大人が3,4人並んで歩ける程度で、橋の床は中央部がグレーチングになっていてはるか下を見ることができる。

かなり高い。たくさんの人が渡っているが、さほど揺れは感じない。

「九重”夢”大吊橋」
「九重”夢”大吊橋」

渡っていると、何度も腕章をつけ、トランシーバーを持った警備員?らしき人を見かける。「体調が悪くなった方はいませんか?」と声かけもしている。

そこで気づいた。この腕章をした方々は、吊り橋があまりに高いので、途中で気分が悪くなったり、怖くて歩けなくなった人がいないか、確認しているだ。帰りはバスに乗って戻れるのもそのためのようだ。

私の近くで幸いそのような方は見かけなかったが、一度警備員さんが手摺りに血のようなものが付いているとトランシーバーで報告しているのを聞いた。通りすがりだったので、真意は不明だ。

吊橋を渡る
吊橋を渡る

この「九重"夢"大吊橋」は、1年程前に完成し、長さ390m、高さ173mで歩行者専用橋としてはいずれも日本一との事(2007年当時)。

吊橋の下は・・・
吊橋の下は・・・

吊橋からは2つの滝が見える。10分程で渡りきり、対岸につくとここもすごい人で、大型の観光バスが何台も並んでいる。

引き返す前に吊橋からみえた滝がもう少し近くで見える展望台に行ってみる。橋の脇からしたへ降りて行く。「危険!!マムシがいます」の看板が気になる。

しばらく降りると、木々の間から滝が見えた。「震動の滝」というそうだ。写真を撮って吊橋に戻る。

100名瀑「震動の滝」
100名瀑「震動の滝」

再び吊橋を渡り、引き返す。

筌の口温泉

17:00 自転車を止めたところに戻ってきた。今日の予定はここまでで、あとは宿に行くだけだ。元来た道を戻り、一旦宿を通り過ぎ、県道40号線沿いにある「高原ショップ小野」で買い物をする。

その後、宿のある筌の口温泉に向かう。

18:00 宿に到着。今日のお宿は、筌の口温泉の「新清館」。大きくて歴史のありそうな温泉旅館だ。旅館の隣も温泉(銭湯)のようだ。

旅館の入口から玄関まで下りの急坂になっていて、すぐ横には「九重"夢"大吊橋」がかかっている鳴子川も流れている。

部屋は6畳の和室で、料金は2食付きで10,000円+税也。トイレは共同。自転車は玄関の横に止めておいた。旅館の入口から離れているので問題ないだろう。

ここの旅館は何と言っても露天風呂がオススメだ。夜はところどころにある灯りがぼーっと照らしている程度で、周りは木々に囲まれており、静かでいい雰囲気。

周りはあまりよくみえないが、お風呂も結構広そうで、今入っているのは私一人だけのようだ。足元がよく見えないので注意が必要。

今日は雨にもかかわらず、標高0mの大分港から920mの朝日台までのぼった。実質、自転車旅の初日だったので、体力的には全く問題なかったが、天気が悪く風景を楽しめなかった。

明日は天気が回復して、やまなみハイウェイの雄大な景色を堪能したいところだ。

走行時間:6h44m25s 走行距離:87.47km
平均速度:12.9km/h 最高速度:36.8km/h

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