'07 やまなみハイウェイから阿蘇、耶馬渓・国東半島へ⑩ 別府〜大分

2018年4月9日月曜日

2007年 九州 自転車旅

最終日 2007年10月7日(日)

今日は実質自転車旅の最終日。今にも雨が降り出しそうな天気。最後なんで「なんとかもってくれー」とこんなときにだけ祈る。天気が悪いの3日目のやまなみハイウェイを走った日以来だ。

まず朝飯を食いに行く。朝食はホテルの向かいにあるレストランなのたが、家族連れや団体客で激混み。

家族連れや団体客のお客さんはスタッフが空き席へ案内していたが、1人客のおっさんにはそんな対応はなかったので、自分で空いている席を探す。

ところが、空いている席へ向かおうとするとその前にスタッフが別の団体客を案内する始末で、そんなことを何度も繰り返して一向に席に座れない。「なんでよ」

スタッフに言おうとするが、ずーっと団体客を相手に動き回っているので捕まらない。「もういいや」

めんどくさくなって何も食べずにそのままレストランを出る。こんな対応のホテルにはもう泊まらない。

気を取り直し、今日はまず「地獄めぐり」など別府の市内観光に向かう。その後、大分港に行き、フェリーで帰途につく予定。

フェリーの出航時刻は大分発16:20なので時間は十分ある。

レインウェアをリュックから出し、リュックにレインカバーをつけ、いつ雨が降ってきても大丈夫な万全の体制(大したことはしてないが…)で、まずは「鉄輪(かんなわ)温泉」へ向けてしゅっぱーつ。

地獄めぐり

8:30 ホテルを出て国道500号線を上っていく。勾配5%ほどの結構な坂。

朝食は食べていないが、朝一なので体力はみなぎっている。問題なく上る。県道218号線の交差で右折、この辺から鉄輪温泉のはず。

県道218号線に入り、最初の信号を左折すればよかったが、住宅街でこれといった標識を見つけられず通り過ぎてしまう。

県道218号線を少し進むと、「海地獄」への標識があったので次の交差点で左折する。

9:06「かまど地獄」に到着。「海地獄」もすぐ近くのようだ駐車場の脇に自転車を止め、チケット売場で地獄めぐりの共通券を買う。

「かまど地獄」に入り「かまど5丁目」辺りから、青白いお湯の池や、泥沼から茶色や赤褐色のお湯がボッコボコ湧いている池などを「かまど1丁目」まで見ていく目だけで色々なお湯を楽しむ。入ったら死ぬ。地獄だから。

かまど地獄
かまど地獄

次に「鬼山地獄」へ。

ここにはなぜか「ワニ」がウヨウヨいる。「ワニ地獄」の間違いではないか。お湯が湧く池もあるけどワニの方がインパクト強く、「ワニ地獄」としか記憶に残らない。

別府と「ワニ」の関係性はよくわからん。けど、一通り見学する。

ワニ地獄?
ワニ地獄?

次の「白池地獄」。

ここには「ピラニア」がいる。今度は「ピラニア地獄」だ。白池はお湯の色も白くなく、薄緑色している。「なんでだ」よくわからんことが多くなってきた。

白池地獄
白池地獄

少し離れた「山地獄」へ。岩肌から噴気が上がっているところがあるけど、またしても動物がいろいろ。「動物地獄…」危険生物ではなさそうなのでちょっと安心。

山地獄
山地獄

隣りの「海地獄」は、青白い池と赤い池がある。が、それよりも池より広い温室内の水槽に浮いているどデカい蓮の葉が気になる。「蓮の葉地獄…」もうなんでもあり状態…。

蓮の葉地獄?
蓮の葉地獄?

「鬼石坊主地獄」は「かまど地獄」でも見た泥沼からお湯がボッコボコと沸いているような情景。

とまぁ、地獄めぐりをしてきたわけだが、最初の「かまど地獄」は温泉地っぽさがあった。が、その後は、ワニやらピラニアやらの危険動物系が登場し、馬鹿デカ蓮の葉なんかも出てきて何がなんだかわかんなくなってきた。とにかく別府の温泉地獄はお湯ボッコボコだけではなく、もっと恐ろしい地獄もあることがよくわかった。

残りの地獄へ

これで「鉄輪温泉」にある地獄めぐりは終了。残りの「血の池地獄」と「龍巻地獄」は2.5km程離れたところにあるので自転車で向かう。

山を下りたところで、まず「血の池地獄」に入る。ここはその名の通りの赤い池があり、なかなかエゲツない色をしている。

血の池地獄
血の池地獄

次に「龍巻地獄」へ。

ここは間欠泉が吹き出しているところ。30,40分間隔で噴き出すようで、次の噴出まで少し時間がある。

間欠泉の前は階段状の石段になっていて、大勢の観光客でいっぱいだ。そんなに人気なのか?

石段の席でしばらく待っていると、間欠泉が吹き出した。「ウキャー」と子どもたちの歓声が上がる。それと同時に座っていた観光客の皆さんが我先にと間欠泉の前へ突進していく。そして写真やビデオを撮りまくっている。

「しまった、出遅れた」

もう焦っても手遅れなので、少し遅れて間欠泉の前までいき記念撮影する。ゆっくり歩いて行っても余裕で撮影できた。

間欠泉は5分以上経っても吹き上げていたが、しばらくして収まり出てこなくなる。どうやらスイッチを切ったようだ(あくまでもおっさん個人の勝手な見解)。

龍巻地獄の間欠泉
龍巻地獄の間欠泉

これで「地獄めぐり」は終了、時刻は11:00。

まだフェリーの出航まで時間があるので「別府タワー」に行ってみることにする。

11:36「別府タワー」に到着。「タワー6兄弟」の何番目か。他の兄弟は誰だ?知らない。

雨は降っていないが、曇天なのであまり眺望は望めないだろう。けど、こういうところはどうしても登りたくなる。バカ。

鶴見岳や由布岳の山頂付近、海の向こうの四国は雲でみえないが、近くの高崎山ははっきり見える。まぁ、やっぱりこんなもんだろう。

それほど高いタワーではないが、周りに高い建物がないので天気が良ければ眺望はかなり良さそう。

別府タワー
別府タワー

12:00 別府の市内観光は終了。大分に向かう。

大分へは国道10号線を通るしかない。子供の頃にテレビで「別府大分毎日マラソン」をみたが、海沿いの道が狭かったという記憶がなぜか残っている。なぜだろう。今日の日を予期していたのか…。

それで事前に調べてみた。拡張工事は進んでいるようだが、まだ終わっていないようだった。

交通量は多いはずなので、最悪、狭い歩道を自転車を押して歩く羽目になるかもしれない。そうなると時間かかるな。ヤバい、すぐに出発しよう。

で、実際に行ってみると、想像通り交通量は多かったが、拡張工事が終わったところは歩道がもーのすごく広くなっていて、舗装も出来たてなので凸凹なく滑らか〜。走りやすい。

工事が終わっていないところは、やっぱり人一人しか通れない幅の狭い歩道だった。子供の頃の記憶は正しかった。歩行者とすれ違う場面もあったが、なんとか道を空けて譲る。この区間は数百mほどだったので時間的には全然問題なかった。

国道10号で高崎山へ
国道10号で高崎山へ

12:22「高崎山自然動物園」の前に到着。時間はあるが、猿には全く興味ないのでパス

さて、このまま大分港に行ってもフェリーの時間までまだ4時間近くあるので、とりあえずどこかでお土産を買って時間を潰そうと思う。

フェリー乗り場でもお土産は買えるが、時間を潰すため大分駅前まで行ってみる。

大分到着

13:30 大分駅に到着。駅ナカにある店で、リュックに入る程度のお土産品を買う。

まだ時間があるので、フェリー乗り場までぶらぶらポタリング。どこかで一杯やろうかと思ったが、昼間にそんな店はなかった。残念…。

フェリー乗り場近くのコンビニで食べ物と飲み物を調達。よし、これでフェリー中でいっぱい飲める。

15:50 車両の積込みが始まるので、車両の待機場所に並ぶ。暇だったのでもちろん一番乗り。少しずつバイクや車も並びだす。

帰りのフェリーは、バス・トイレ付きの「特等Aの個室!」、料金は自転車含め17,990円也。我ながらよくやったと思う。

行きと同じ一等でよかったが、空きがなかったのでグレードアップした。金に物言わせる。

乗船待ちのフェリー
乗船待ちのフェリー

16:00 フェリーに乗り込み、自転車を預け、部屋へ。バス付きなので急いで大浴場に行く必要はない。さすが特等A。

16:20 大分港出航。10月だというのにまだまだ蒸し暑く、ゆっくり風呂に入り汗を流す。

17:00 食堂に行き、この旅最後の晩餐。食堂はビュッフェスタイルで、適当に食べ物とお酒を持って禁煙席に行こうとするが、その途中「特等専用」という文字が目にはいる。

「おっ、なんだ?」

個室ではないが、「特等専用」の部屋がフェリーの窓側に別に設けられている。入ると誰もいないので、窓の外が見える席に座り、ここで食べることにする。「一等や二等とは訳が違うぜ」と優越感に浸る。

しばらくして他の「特等」部屋のお客さんも入ってきて、そこそこ席が埋まってきた。

窓に水滴がかかる。最初は波の水しぶきかと思ったが、雨が降り始めたようだ。

最後の晩餐
最後の晩餐

軽く呑んで食べて1次会終了。部屋に引き上げ、コンビニメニューで最後の晩餐の2次会開始。

2回目の自転車旅を振り返る

この旅を振り返ってみる。まず天気のほうは実質9日の自転車旅のうち、最初の2日が雨ないし霧雨、最終日が曇り、それ以外は晴れないし快晴で通算6勝2敗1分けと天気に恵まれた。

気温も高く、ずっと半袖で過ごすことができた。半袖しか持ってきてなかったのでよかった。

旅の行程も山あり、海あり、島あり、渓谷あり、吊橋あり、自転車道あり、温泉あり、船旅ありで大分、熊本を満喫できた。

牧ノ戸峠や阿蘇山、九重森林公園までの大分県道40号線の勾配は厳しかったが、なんとか乗り越えられた。おっさんの太ももパワーもまだまだいける。

残念だったのは、やまなみハイウェイの天気が悪くて景色を堪能できなかったこと、姫島の時間が全然足りなくてゆっくり周れなかったことぐらいだ。

このあたりはまた別の旅に組み込んで再訪したいと思う。

自転車のほうはパンクもなく、メカトラブルは全くなかったが、水分トンネルの走行は本当にヤバかった。

やはりトンネル走行は無理せずに、可能なら迂回し、やむなくトンネルに行くとしても危険なら時間がかかっても押した方がいいと思った。

あと、クロスバイクはやっぱり輪行しないほうが楽だ。

今回は輪行を避けるためフェリーを使ったが、時間を考えると今後は飛行機や新幹線の輪行の方が便利だ。

となると、折畳みが簡単なフォールディングバイクがほしいところ。

今年の自転車旅はこれで終わり。来年もまたどこかに行くことにしよう。考えるだけでも楽しみだ。

走行時間:3h06m40s 走行距離:37.73km
平均速度:12.1km/h 最高速度:30.1km/h