'07 やまなみハイウェイから阿蘇、耶馬渓・国東半島へ⑧ 中津〜姫島

2017年12月8日金曜日

2007年 九州 自転車旅

8日目 2007年10月5日(金)

朝起きると天気は曇りだが、天気予報によれば今日も雨の心配はなく、晴れる見込み。

今日は中津城を見てから中津を出発、東へ走り、豊後高田から国東半島に入る。その後、国見の伊美港から船で姫島に渡り、1泊する予定。

まずは中津城の途中にある赤壁で有名な合元寺に向かう。

9:45 宿を出発。

10:10 合元寺に到着、確かに壁が赤い。不気味な言い伝えもあるようだが、中を少し覗いてすぐに出発、中津城に向かう。

赤壁の合元寺
赤壁の合元寺

10:20 中津城に到着、雲が切れて青空が見えてきた。大きくはないが思っていたより立派な城だ。天守閣まで登ると中津の街全体や海まで見渡せ、まずまず眺望はいい。

10:50 中津城を出発し、昔の街並みが残る諸町通りを見学して、豊後高田に向かう。東へ伸びる道はどこも交通量が多そうだが、国道10号線を当然避けて、北側を平行に入る県道23号線で一路、東へ進む。

中津城
中津城

東へ

中津市街の県道23号線は交通量は多いものの、道幅や歩道も広いため問題なく走れたが、郊外に出ると、交通量はやや減るものの、路肩が狭く走りづらい。

道沿いは特にこれといった眺望もなく、車と路面を気をつけながらたんたんと走るのみで何の面白みもない。

県道656号線の分岐まで我慢して走ってきたが、とうとう嫌気がさしたので、ここで右折して豊前善光寺駅方向に向かう。

駅前に出てこの後の道順を地図で調べる。少し遠回りなるが、この先に宇佐神宮があるのでそこに立ち寄ることにする。

宇佐神宮は国道10号線沿いにあるので、なるべく10号線を通らない道で行くことにする。

地図をみるとこの辺はたくさん道があるが、街中を避け、駅館川も渡るため、県道629号線、県道215号線で向かうことにする。

12:55 宇佐神宮に到着。完全に青空となり、オレンジ一色の建物がよく映える。宇佐神宮は全国の八幡宮の総本山ということを初めて知る。

広い境内を一通り見学するが、平日なので参拝客はまばらだ。

八幡宮の総本山「宇佐神宮」
八幡宮の総本山「宇佐神宮」

13:20 宇佐神宮を出発する。ここから先は国道10号線で宇佐市街に向かう。

宇佐はローマ字で書くと"USA"になるので、駅のホームの表示板もUSAと書いてあることで有名?なのだが、どうしても見たいと思わほどではなかったので、そのまま国道213号線に入り豊後高田に向かう。

13:45 豊後高田に到着。ここは「昭和の街」があるので立ち寄ることにした。国道213号線から県道29号線へ右折して「昭和の街」に向かう。

街の入口で、地元の学生さんたちから挨拶された。こちらも挨拶を返す。

「昭和の街」の中に入ると確かに子供の頃に見たような街並みが続く。どこかに自転車を止めて、ゆっくり歩いて周ろうかと思ったが、止めてよさそうなところが見つからない。

意外といっては失礼だが、観光客が多い。

豊後高田「昭和の街」
豊後高田「昭和の街」

ちょっと休憩

14:05 店先に女性の店員さんが立っているカフェを通過。10月とはいえ、途中から日差しも出てきて暑くなってきたのでここで休憩することにする。

あとで調べるとここは「伯剌西爾(ブラジル)珈琲舎」というお店だった。

店に入り、アイスコーヒーを頼む。コーヒーが出てくるまで伊美港までの距離と時間、その途中で立ち寄るポイントを確認する。

しばらくして注文していたコーヒーが運ばれてきた時、女性店員さん(店先にいた店員さんとは違う方)に「今、どこにいるかわかりますか?」と話しかけられた。

一瞬「ん?」と思ったが、私が地図を広げていたのでそう聞いてきたようだ。

「だいたい、わかりますよ。この辺だよね」と地図を見せると、

「そうですね」と答えてくれた。

しばらく涼んだ後、そろそろ出発しようと会計にいくと、入る前に店先にいた店員さんが応対してくれた。

会計をしていると、店員さんから話しかけられた。

店員さん:「お客さん、高田の人でないでしょ?」

チャリのおっさん(私):「うん、違うよ」

店員さん:「どこから来たんですか?」

チャリのおっさん:「〇〇から」

店員さん:「えっ、〇〇からですか。外にある自転車、お客さんのですよね?」

チャリのおっさん:「そうだよ」

店員さん:「〇〇から自転車で来たんですか?」

チャリのおっさん:「いやいや、フェリーに乗っけてきた」

店員さん:「ああ、そうですかぁ。これからどこに行くんですか?」

チャリのおっさん:「ひめしま」

店員さん:「ひめしま???」

チャリのおっさん:「国東半島の先にある島」

店員さん:「??、あ〜姫島ね。私、行ったことない!」

チャリのおっさん:「地元だと、用がないと行かないよね」

店員さん:「じゃあ、気をつけて行ってくださいね」

チャリのおっさん:「ありがとう」

記念撮影

カフェで一息
カフェで一息

会話が続いたあと、フレンドリーな店員さんだったので、記念に写真を撮っていいか、お願いしたところ、快くOKしてくれた。

もう一人の店員さんも呼びにいこうとしていたが、ちょうど接客中のようだったので、その店員さんだけ、旅の思い出として写真を撮らせていただいた。

お礼をいい、店を出た。

一人で自転車で来た40近い見知らぬおっさんに話しかけてもらい、ありがたく思う。

しかし、豊後高田に入ってから、挨拶してくれた学生さんたちといい、この店の店員さんといい、フレンドリーでいい人が多そうな感じだ。

14:30 気分良く豊後高田の「昭和の街」を出発する。

豊後高田の街を出発すると、国道213号線の交通量はかなり少なくなる。しばらく、田園地帯を走ると海沿いの道に変わる。天気も良く、左手に周防灘を見ながら快適に走行する。

15:25 高さ8mの木製展望台がある粟嶋公園に到着。眺望良く、周防灘を一望できた。すぐに出発、後は伊美港まで特に立ち寄るところはない。

粟嶋公園の展望台
粟嶋公園の展望台

アップダウンと短いトンネルが続き、路肩も広くはないものの交通量が少ないのでストレスなく進む。

伊美港の手前に徳山とフェリーで結ばれている竹田津港があるため、大型のトラックが多くならないか気になる。

さらに竹田津港の手前には長めの新竹田津トンネルがあり、それも少し気になる。

ちょっと寄り道

地図でそろそろ新竹田津トンネルかと確かめていると、ふと「長崎鼻」という文字が目に入る。

「長崎鼻」と言えば、薩摩半島の最南端、開聞岳の景色が素晴らしい「長崎鼻」が思い浮かぶが、ここにも「長崎鼻」があるらしい。

時間に余裕があるので、国道から離れて「長崎鼻」に行ってみることにする。国道から長崎鼻への道は交通量皆無で若干の下り。

16:18 長崎鼻のキャンプ場に到着。目の前が周防灘でこれから向かう姫島らしき島も見える。春は菜の花、夏はひまわりが咲き、もっと景色が良さそうだ。

長崎鼻から周防灘を望む
長崎鼻から周防灘を望む

長崎鼻を出発、国道213号線に復帰する。気になっていた大型トラックは全く通らず、新竹田津トンネル、竹田津港を通過、相変わらず交通量は少ない。

17:00 伊美港に到着。この時間なので乗客は地元の人がほとんどのようだ。

17:25 伊美港出港。夕日を浴びながら姫島へ向かう。姫島は、小さな島なのに100m超えの山が3つもあり、特徴のある形をしている。途中、小さな貨物船が近くを通り過ぎる。

17:50 姫島に到着。間もなく、日が暮れるので観光は明朝にすることにして、買い物をして宿に向かうことにする。

夕暮れの姫島
夕暮れの姫島

港からすぐの県道686号線沿いにあるAコープを発見するも、店にはアルコール類がないので、ジュースやつまみだけ買う。

県道686号線を西へ進むと学校のグランドに出る。グランドでは少年野球をしていたが、そこにいた大人たちに自転車に乗った怪しいよそ者が来たというような目で見られる(あくまでも想像)。

酒屋探し

これ以上進んでも街はずれになるので港のほうに戻る。禁酒の島な訳でもないので、どこかに必ずアルコールを売っている店はあるはず。

18:00に店じまいしていないことを祈りつつ、港周辺の店を探していると、港から県道686号線へ出る道の途中に「松辰酒店」を発見。晩酌を買って宿に向かう。

日没前に宿に到着。今日のお宿は「安西旅館」。旅館の玄関に辰巳○郎の写真とサインが飾ってある。どうやら、「食いしん坊万歳」で訪れたようだ。

部屋は6畳の和室で、お風呂とトイレは共同。自転車は玄関前に置くしかないが、小さい島なのでいたずらや盗難の心配はないだろう。

晩御飯に養殖日本一の車海老をいただく。

今日の道のりは国東半島のトンネルが続くところで多少のアップダウンはあったものの、それ以外はほぼフラットでかなり楽だった。

明日は別府まで行くので、9:15の渡船で伊美港に戻ることにする。

そのため、8:00に宿を出発して、姫島にある七不思議?を中心に島全体を周ることにする。

走行時間:4h57m28s 走行距離:74.18km
平均速度:14.9km/h 最高速度:31.8km/h

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