最初の自転車旅で乗ったルイガノTR LITEは、折畳みと組み立てが面倒だったので、輪行しやすいフォールディングバイクを探すことにした。
2008年11月頃からネットで探し始めると、20インチ以下の小径車が多かった。小径車に乗った経験がなかったので少し調べてみると、やはり700cに比べるとスピードはかなり劣るようだ。
26インチぐらいのフォールディングバイクはないものかと探してみるとDAHONから販売されていたが、あまり気に入らなかった。
更に探してみると、GIANTの24インチフォールディングバイクをみつけた。それがMR 4RとMR 4Fだ。
見た瞬間、かなり格好よく、すぐに気にいった(また見た目)。もう少し調べると、走りは700cのロードバイクより劣るが、クロスバイクと比べると遜色ないようだった。
自転車旅用なのでロードバイクのようなスピードは必要なく、これで十分だろう。
折畳むとかなりコンパクトになり、値段も台湾メーカーということもあって、フォールディングバイクの中ではリーズナブルだ。
MR 4F購入
これから冬に向かうので購入は来年にしようと考えていたが、MR 4は人気があって売り切れてしまうかもしれないので、発売されたばかりの2008年の最新モデルを早速購入することにした。
GIANTのバイクはネット販売しておらず、自転車ショップでの対面販売だけだ。
そこで、GIANTのホームページで近所の自転車ショップを探してみると、プレミアムディーラーがあったので訪ねてみた。
店でMR 4の実物を見ることはできなかったが、店の方にMR 4のことをいろいろ聞くことができた。
早速、フラットバーハンドルのMR 4Fを注文しようとしたところ、店の方にドロップバーハンドルのMR 4Rを勧められる。
今持っているTR LITE がフラットバーハンドルなので、ドロップバーハンドルのMR 4Rを注文することにした。
が、翌日、折畳むときのコンパクト性や値段を考えてMR 4Fに変更した。
注文してから約2週間後の2007年12月6日、念願の24インチフォールディングバイクGIANT ’08 MR 4Fが納車された。価格は89,000円也。
バイクには、携帯ポンプ、チューブ交換レバー、サドルバック、ボトルなども付いてきた。
MR 4Fの大きな特徴は、24インチというタイヤ径でありながら折畳み自転車であること、そしてタイヤ幅が1インチとロードバイク並の細さでしかもスリックタイヤであることだ。
メーカーの謳い文句は「ロードバイク並のスピード走行と折畳みの利便性を両立した自転車」。
何度か近所のサイクリングコースを走ってみたが、スピードは十分だった。
自己流の折り畳み
ただし、折畳みに関しては、メーカーマニュアルでは最低限の手順があるだけで、できるだけコンパクトにし、輪行の際にできるだけ破損のリスクを避けるためには独自の畳み方を確立する必要があった。
というのもマニュアルにある折畳み方法は、
①前輪を外す。
②ダウンチューブとシートチューブを繋ぐサスペンションを解除する。
③自転車を半分に折るようにして、後輪をフロントフォークにはめ込む。
これだけだ。もちろんこの方法でも自転車は半分くらいのサイズになるので、外した前輪と一緒に輪行バックにいれることは可能だ。
ただ、この方法だとハンドルやペダルが出っ張るので、輪行の際、他のお客さんにをぶつかったりする恐れがある。
また、飛行機に預ける場合、運搬を航空会社や空港職員の方に任せるので、出っ張っていたり、グラグラしている部分があると破損してしまう恐れもある。
そんなリスクを減らすため、ペダルを着脱式のものに交換、輪行の際はハンドルとペダル、キャリア(シートポストに取付けるタイプ)を外した。
外したハンドルとキャリア、そして袋にいれたペダルはダウンチューブに、前輪は後輪にそれぞれマジックテープで固定した。
MR 4Fを購入後、自宅で試行錯誤しながらおおよそこの折り畳み方に決め、細かいところは、輪行の度にやり易いように少しずつ変えていった。
この方法で折畳みや組立にかかる時間は最終的に10〜15分ぐらい。
注意点
一方、MR 4Fの走行時に気になったのは、少しぐらつくところだ。こうなるのは、自転車を折るように回転させて畳む構造なので、シートチューブが完全に固定されていないためだ。
購入した当初は不良かと思ったが、慣れるとあまり気にならなくなった。
その他に注意するところは、雨の日や濡れた路面で走行するときの段差だ。タイヤがスリックで1インチと細いため、滑る危険がある。
一度、雨の日の北海道・標津で、車道から歩道に上がろうとした際、歩道との角度が浅かったためか、前輪が段差で滑りコケそうになった。
自転車が倒れる時、咄嗟に片足を着いてハンドルを跨いで飛び越えたので自身は転ばなかった。
後ろから車が近づいていたので危ないところだった。
もう一つ注意するところは排水溝だ。路肩にある排水溝は避けて通れるが、道路の端から端まである排水溝は避けらない。
この溝にタイヤが嵌ることがあり、特に下り坂で濡れているときはタイヤを取られることがあるので注意が必要だ。
このMR 4Fは、2008年3月から2013年5月にかけて、北海道・稚内から沖縄・波照間まで数多くの自転車旅に出かけた。
そのMR 4Fも購入してから5年半後の2013年の5月1日にフレームが破損するという致命傷を追ったので引退させた。走行距離は約12,000kmだった。
2014年からは自宅の展示用になっている。