'08 四万十川196km ⑥ 竜串〜高知空港

2022年1月1日土曜日

2008年 四国 自転車旅

 最終日 20081014日(火)

今日は朝から予報通りの雨。

なので、宿毛行きは諦めて、ここで今回の自転車旅を終わらせ、輪行で帰ることにする。

そうと決まれば、まず飛行機の予約便を17:20から15:50の便に変更する。そして、外に停めていたMR 4Fを折り畳んで輪行バッグにしまう。

宿の前にある海底館前バス停で、8:48発のバスに乗るため、チェックアウトを済ませ、8:30には宿のロビーでバスを待つ。

待っている時に宿のご主人に声を掛けられる。

宿の主人:「今日はどうするの?」

自分  :「ずっと雨みたいなのでバスで帰ります」

宿の主人:「バス?自転車はどうするの?」

自分  :「自転車は折り畳んで、ここの前のバス停からバスに乗ります」

宿の主人:「そう。どこまで行くの?」

自分  :「中村まで行って、電車に乗り換えます」

宿の主人:「そこのバス停は清水までしか行かないけど?」

自分  :「清水で中村行きのバスに乗り換えます」

宿の主人:「それはちょっと遠回りだな。だったら途中の大岐のバス停まで車で送るけど」

自分  :「大岐?」

宿の主人:「そこなら中村行きのバスが出ているし、車だとここから林道を通っていくので、だいぶ早くバス停に行ける」

宿のご主人がそういうので、ツーリングマップルを確認する。すると、竜串から清水に向かう国道321号線の途中に大岐中益野林道があって、そこを通れば清水をショートカットして大岐に着ける。どうやらこの道で大岐まで車で送ると宿のご主人は言っているようだ。

そういうことならと思い、

自分  :「そうですが。それでは車をお願いします」

と、喜んで車で送ってもらうことにする。

ここから大岐までは車で15分ぐらいとのこと。大岐での中村行きのバスの正確な時間はわからないが、清水バスセンターが9:40発なので、早めにみても9:50ぐらいだろう。

そうなると、宿を9:30頃に出発しても余裕がある。ということで、9:30に車をお願いする。

途端に1時間近くも時間ができてしまった。さて、どうしたものか。

竜串海中公園

雨が小降りになってきたので宿の向かいにある「竜串海中公園」の方に行ってみることにする。その間、輪行バッグとリュックをロビーに置かせてもらう。

8:50 宿を出る。

向かいにある「海底館」の駐車場を抜けて海岸の方に出る。グラスボート乗り場の方に周ると、遊歩道が続いているので、そっちの方へ行く。

平日の雨の日なので、ひとっこひとりいない。

波で削られて角が取れた丸っこい大きな岩の海岸線が続いている。その向こうに海の中に立つ紅白の建物が見える。

「あれは、なんなんだ?」

とりあえず、その建物の方に進む。

竜串の海岸線
竜串の海岸線

途中の海岸線は、丸っこい大きな岩や奇妙な凹凸のある岩、穴の空いた岩、色も黄色だったり、白黒だったり、真っ白だったりと奇岩が続く。

その奇岩には、いろいろ名前が付けられている。

「竜の波がえし」、「夫婦岩」、「竜の卵」、「鯨のひるね」、「千のこしかけ」などなど。「夫婦岩」なんかはありがちなネーミングだ。

竜の卵
竜の卵

9:07 紅白の建物の前に到着。そこは「足摺海底館」。

てっきり、宿の向かいにある国道沿いの建物が「海底館」と思っていたが、それは間違いで、ここが「海底館」のようだ。

多分、ここでは海中の生き物や海底の様子が観れるのだろうと想像する。入る気は全然ないのでパスする。そもそも営業しているように見えない。

足摺海底館
足摺海底館

遊歩道の先で弁天島を見て、宿へ引き返す。

9:20 宿へ戻る。

高知空港へ

9:30 ワゴン車で宿を出発。

雨の中を、国道321号線、大岐中益野林道と快調に走り、アッという間に大岐辺りと思われるバス停に到着。

自分:「わざわざ、どうもありがとうございます」

とお礼を言って車を降りようとする。が、

宿の主人:「雨降っているので、バスが来るまで車の中で待ってて」

と言って、バスが来るまで待ってくれるとのこと。バス停に待合所はなく、また雨も本降りになっているので、またまた非常に助かる。お言葉に甘えて車の中で待たせてもらう。

バス停の向かいにある対向車線側で、前方のカーブの先から来るバスを待つ。

しばらく待つと、

宿の主人:「来た!」

前方からバスがやってくる。すぐさま、車から重い輪行バッグとリュックを持って、本降りの雨に飛び出す。バスを確認すると、行き先は「中村駅」になっている。

ところが、なんと宿のご主人も運転席から飛び出し、自分より先に雨の中を傘もささずにバス停へ向かっていく。どうやら、自分が重い荷物を持っているので、先に行ってバスを待たせようとしているようだ。自分はレインウェアを着ているので濡れても大丈夫。

なんとも優しい人だ。ただただ感謝しかない。

バスが止まり、何度もお礼を行って、バスの中に乗り込む。「ホテル オレンジ」のご主人には、ホントに感謝しかない。ありがとうございました。

後で調べると、このバス停は多分「本奈呂」だったと思う。

雨の中をバスは中村に向かう。足摺サニーロードは昨日、自転車で逆向きに通った道だ。窓が曇って少し分かりにくいが、その道を眺めながら中村に向かう。

「新伊豆田トンネル」も通過して、自転車に比べたらアッという間に中村市街に入る。

10:35 中村駅に到着。

さて、次の問題は、11:09発岡山行き特急・南風16号の、車両最後尾の指定席が取れるかだ。

というのも、特急車両の場合、輪行バッグの置き場所は車両最後尾の座席後ろしか、まずないからだ。

窓口で車両最後尾の座席を指定すると、最初は多少不審がられたが、輪行バッグを指差して、あれを席の後ろに置くというと、納得してもらえる。

席も運よく空いていた。やれやれ、これで高知まで一安心。特急指定席料金含めて運賃は4,730円也。

11:09 中村を出発。

11:53 窪川着。車窓からは、3日前に来た土佐くろしお鉄道の三角屋根の駅舎が見える。

山の中を走ったり、海岸線に出たりしながら、一路高知へ向かう。

13:02 高知に到着。外に出ると雨は止んでいる。北口にあるバスターミナルに向かう。

雨上がりの高知駅
雨上がりの高知駅

13:40 高知駅前を出発。輪行バッグはバスのトランクに入れる。

14:15 高知龍馬空港に到着。バス輪行も電車輪行も予定通りにいった。

空港に入り、荷物を預け、チェックインして、あとはいつも通り、出発までの間、レストランで一杯やりながら旅を振り返る。

四万十川は天気に恵まれたこともあり、ホントにいい自転車下りの旅だった。またいつか来て、沈下橋巡りでもしたいと思う。あと四国最南端の龍宮神社と臼碆展望台もなかなかよかった。

残念だったのは、初日と最終日に雨に降られたことだが、天気ばかりはどうしようもない。竜串から先は、またいつか計画したいと思う。

レストランを出て、土産物店で自分用の土産を買う。

15:55 ANA便で高知を発つ。

↩︎「'08 四万十川196km ⑤」

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