初日 2016年4月30日(土) -
今日は毎年恒例のゴールデンウィーク自転車旅に出発する日。直前まで行くかやめるか迷っていたが、天気がまずまずのようなので行くことにした。
これまでも何回か迷った末に出かけたことがあったが、結局いつも行ってよかったと思うので、それも出かける理由になった。
今回の行き先は「島根」だ。以前から「隠岐の島」に行きたかったので、そこを中心にツーリングコースを組んだ。やっぱり、自転車での島旅が一番楽しいと思う。
今日はまず、松江まで輪行して、そこから隠岐の島行きのフェリー乗場に近い境港まで走る。隠岐の島には明日のフェリーで渡る予定だ。
まずは新幹線で新山口に向かう。いつも通り車輛最後尾の座席を確保して、座席後ろの壁との間のスペースに折畳み自転車が入った輪行バッグを置く。新幹線内で輪行バッグが置けるのはここしかない。
特急スーパーおき
新山口から「特急スーパーおき2号」に乗り換える。
特急列車も輪行バッグの置き場所に困ることがある。というのも、新幹線に比べて、本数も車輌数も指定席数もかなり少ないので、簡単に最後尾席を確保できないし、座席後ろに輪行バッグが置けるスペースがあるとも限らない。
その一方で、列車によっては車輌の前方や後方、デッキの近くに広いスペースがあったり、比較的新しい車輌だと荷物スペースがある場合もある。
というように特急列車は新幹線と違い、車輌がマチマチなので、切符を予約する際にJRのホームページで、輪行バッグが置けそうなスペースが車輌にありそうか確かめるようにしている。わからないことも多いが、今回も調べておいた。
すると「特急スーパーおき2号」は、特急といってもわずか「2輌」、しかも指定席車両は後方の1輌だけで、輪行バッグが置けそうなスペースがあるかはわからない。
仕方ないので新幹線と同じく、無難に車輌の最後尾席を予約しておいたが、残念ながら海側の座席は空いておらず、山側の座席を予約するしかなかった。そして、輪行バッグが置けるスペースを確保するため、かなり早めにホームに並ぶことにしたのだ。
少し長い在来線への通路を通ってホームに降りと、出発30分前にもかかわらず早くも5,6人の列ができている。少し焦って、よく確かめもせずに列に並んでしまう。
「あっ、こっちは自由席だ」
ということにすぐ気づき、列を離れ指定席車輌の乗降口を探す。階段の近くに1箇所発見するが、乗降口はここしかなさそうだ。ホームの駅名板で進行方向を確認する。指定席車輌は後ろ側のようだが、この乗降口は車輌の前方側なのか後方側なのかはわからない。
それはともかく、指定席車輌の乗降口前は並んでいる人はおらず、一番乗りで待つ事にする。
列車の入線を待っている間、周りを眺めていると、
「あっ!これはちょっとイヤな予感…」
と感じる。
というのも、列ができている自由席の乗降口と自分が立っている指定席の乗降口が近いうえ、乗降口は2輌合わせてもこの2箇所しかないのだ。となると、乗降口は、自由席である1両目後方と指定席である2両面前方ということになる。
にわかに、
「ここの乗降口は車輌の前側じゃあないの?」
と不安がよぎり始める。
そうなれば、乗降時は輪行バッグを持って狭い通路を歩くことになる。あまりやりたくない。
そう思っていると、今度は制服姿で大きなバッグを持った車掌さんと運転手さんらしき人もホームにやってきた。どちらの方も女性だ。
彼女たちが待っている場所は、自分からみて自由席側とは反対側の離れた場所だ。
ということは、自分の立っている場所より後ろにも車輌部分があるということで、多分、そこは2両目後方にある運転席の乗降口だろうと想像できる。
やはり、今立っているのは指定席車輌の後方ではなく、前方ということになる。
確認のため、彼女たちに聞いてみた。
自分:「指定席の乗り口はあそこだけですか?」
乗務員さん:「はい、そうです」
ここはほぼ間違いなく、指定席車輌の前方だろう。しかし、乗降口はここしかないので、ここで待つしかない。
そして、発車10分ほど前に「特急スーパーおき2号」が入線し、ホームに止まる。
「あ〜、やっぱりなぁ〜」
不安は見事に的中し、車輛のドアが前方1箇所にしかない。輪行バッグを持って狭い通路を予約していた最後尾席まで歩く羽目になる。
座席までたどり着くと、さらに
「ガァーン」
悪いことは重なり、座席の後ろに輪行バッグを置くスペースはなく、それどころか周りにも大きな荷物を置ける場所が全くないのだ。
「これはヤバい。どっか置ける場所ないか?」
とアセり出す。輪行バッグを座席において慌てて探しに行く。
幸いにもすぐに1両目の自由席車輛後方に大きなスペースを見つける。あわてて席までもどり、座席横においていた輪行バッグを車両前方まで運ぶ。
この時、出発まで少し時間があったこともあり、指定席車両のお客さんは少なく、1人の方にちょっと通路を譲ってもらったぐらいで、あまり迷惑をかけずに運ぶことができた。輪行のときはいつもそうだが、
「やれやれ」
である。
輪行バッグをおいて、次に自由席のほうに行って、進行方向左側の席が空いていない確認してみる。というのも、予約した指定席は、益田から先は山側になるので、できれば海側の席に座りたいからだ。
行ってみると最前列の席が空いていたので、指定席までリュックを取りに戻り、海側席を確保する。自由席車輌は入線前からかなり並んでいたので、座席をとれたのはラッキーだ。
一応、車掌さんには切符改札のときに承諾をもらい、指定席は放棄する。
8:52 米子行き「特急スーパーおき2号」が新山口を出発。この列車は米子行きであるが、新山口発鳥取行の「スーパーおき」もあり、その列車は日本で一番走行距離が長い特急列車だそうだ。
すぐに見覚えのある、以前走った秋吉台への道が目に入る。
山口の街を過ぎて、しばらくすると、赤い屋根の街並みや大きな神社がみえる。津和野のようだ。
津和野を過ぎると益田までずっと山間を走る。その途中、
「こんなところにも…」
と思うほどの小さい駅にも停車する。2輌編成の特急なのでホームからはみ出すことはないのだろう。
益田からは、いよいよ左手に日本海を見ながら走る。やはり景色を楽しみたいなら、断然海側の席がいい。
日本海をずーっと見ながら、浜田、江津、大田とたんたんと進む。
そんな列車旅の途中、5月3日の宿を探すが、なかなか見つからない。これまでの経験からゴールデンウィークで一番宿が取り辛いのは5月3日だ。
その日は島後に泊まる予定なので、町の観光協会に空いている宿をメールで問い合わせておく。
海がみえなくなり、12時過ぎに出雲市に到着。帰りの輪行の出発点はここが第1候補。天気に恵まれれば大田まで行きたいところだが、さてどうなるだろう。
出雲を過ぎると、次は宍道湖が見えてくるはずと思いながら外を眺める。しばらくすると
「次は、しんじ」
というアナウンス。そういう名の駅があることを初めて知る。
宍道駅から先は、国道を挟み、宍道湖沿いに列車は走る。しばらくして左にゆっくりカーブし始めると左手前方に大きな町が見えてくる。あれが松江の街だろう。
松江
12:38 定刻より少し遅れて松江に到着。特急だけでも約3時間45分の長旅だった。
松江駅の北口から外に出て、自転車の組み立て場所を探す。植え込みの横に長椅子があったので、そこで組み立てる。
天気がよく、暑いぐらいだ。いつも通り簡単に組み上がり、上々のスタート。と思いきや軽く走行チェックすると、フロントギアがアウターに入らない。アジャスターボルトを調整するも直らない。
折り畳む前は問題なくても、組み立てるとシフトまわりで問題が起こることが間々ある。
12:49 とりあえず松江駅を出発、松江城に向かう。輪行中にどこかにぶつけたかなと思いつつ、アジャスターボルトを調整しながら、ちょっとずつ進むが、一向に直らず苦戦する。
じっくり腰を据えて調べれば直ると思うが、今日は美保関まで行ってから境港まで戻る予定なので、そこまでの時間もない。
こうなったら時間をお金で買うべく、自転車屋で見てもらうことにする。ネットで自転車屋を探すと、今いるコンビニから近く、松江城の途中に2軒の自転車屋がある。その2軒は目と鼻の先の近さなので、そちらに行ってみる。
1軒目の自転車店はすぐに見つかるが、2軒目も確認してスポーツバイクを扱っていそうな店に入ろうと思う。
ところが、行ってみると両方とも同じような古さで、いかにも昔からある自転車屋さんという佇まい。
どちらでも変わらなそうだが、目の前にある2軒目に入る。お店の主人は店の古さ通り、かなりの年配の方。
店のなかはママチャリばかりなので、ternのフォールディングバイクのメカ系がわかるだろうかと少々心配になる。
調整して貰うが、心配していた通りなかなか直らない様子。作業している途中、こちらが
「どこかにぶつけたかもしれない」
なんて話したことが悪かったようで、店の主人の結論は、
「ぶつけたときに壊れたんだろう。交換しないと直らない」
であった。
「そんなことねぇーだろう」
と心の中でひっそり思いつつ、この店では直せそうにないので、丁重にお礼を言って店を出る。
こんな事なら、近くのもう1軒もあまり期待できないだろうと、もう1度、他の店をネットで探す。
できれば、「○○自転車店」ではなく、スポーツ系バイクを取り扱っていそうな「○○バイシクルショップ」みたいな店名がよさそう。
すると、ちょっと戻るが駅の東側にそれらしいお店があるのでそこに行くことにする。ついでに山陰本線の南側の県道28号線沿いにも自転車店があるので、そこにも寄ってみる。
最初に、県道28号線沿いの自転車店に行ってみるが、ここもかなり古く、中を覗いても人がいないのでパスする。
次に、松江駅東側の自転車店に行ってみるも、先客がいて時間がかかるということで、断られる。
仕方なく、もう一度自分で直そうと、車があまり通らない近くの道で、アジャスターボルトを90度ずつ回して一通り調整してみるもやはり直らない。
再度、お店を探し、松江城近くにある店に向う。
そのお店に着くと、初めはレンタサイクルの店かと思ったが、レンタルもしている自転車店だった。店内にはスポーツ系バイクがたくさん置いてあるので、大丈夫そうな印象。
調整してもらい、しばらくするとアウターにギアが入るようになった。原因を聞くと、
「調整ボルトの調整具合が悪く、アウターに入らないようになっていた」
とのこと。
自分でも同じような調整をあれだけしたにも関わらず直らなかったので、心のなかでは少し納得いかなかったが、直ったのでまあいいだろう。工賃1,000円を払い、お礼を行って店を出た。出費は痛いところだが、仕方ない。
しかし、数日後、シフターは直っておらず、原因が別だったことがわかる。
自転車の不安もなくなり、ツーリング開始。まずはすぐ近くの「国宝・松江城」へ向かう。
松江城
14:14 松江城大手前に到着。1本通りを挟んだ向いにある「島根県物産観光館」の駐輪場に自転車を止める。町中ではあるが、近くに駐車場の警備員さんがいるので、防犯上、比較的安全そうだ。
早速、大手門から城内に入る。しばらく歩いて行くと、なかなか立派な外観が見えてくる。GW中なので人出は多いが、去年の弘前城に比べれば、かなり少ない。弘前城は桜祭り(桜はほぼ散っていたが)開催中だったこともあり、ダダ込みだった。
天守閣に入る。入場料560円也。展示を見て、国宝になったのが最近だったことを知る。数年前に「慶長十六年」と書かれた祈祷札が見つかり、それがその年(1611年)に城が完成したことの証明になり、国宝に認定されたらしい。
それ以外の展示物は他の城とほぼ同じような感じ。城や城下町のミニチュア、当時の刀や武器、道具、書き物などがあり、最上階の下の階には日本各地の城の写真が展示されているといった具合…
そして最上階は展望台。やはりここも四方から見える風景や建物などを説明する写真が掲示されている。
ここから宍道湖が眺められるのはいいところだ。
他の城もほとんどそうだが、松江城も展示物や展示方法にこれといった特徴は感じない。訪れた街に城があれば見学しに行くことが多いのだが、最近は外観を眺めて写真を撮るだけが目的になりつつある。
帰りは裏手側の水手門から外に出る。門を出たところにある地図をみて、神社や武家屋敷、小泉八雲旧邸のある方向に向かう。
松江護国神社を見学、立派な神社だが、松江城に比べ訪問者はかなり少ない。城山稲荷神社はあまり時間がないのでパス。しばらく西へ歩くが、武家屋敷まで行くのは時間的に厳しそうなので、テイクアウトしているお店の前で、元来た道を引き返す。
今度は少し時間ができたので、戻る途中、さっきパスした城山稲荷神社を見学する。ここも訪問者は全然いない。
大手門を出て物産観光館へ戻る途中、自転車が無事であるか少し離れたところから見てみると、駐車場の警備員さんが自分の自転車を起こしている。
最初は、何をしているのかよくわからなかったが、どうやら自転車が倒れて、それを見つけて起こしてくれているようだ。キャリアから外れかかっているリュックも元に戻している。
「あっ」
と思い、急いで戻るが、警備員さんは既にどこかに行ってしまった。お礼は言えず、 自転車を点検する。特に問題はなさそうだ。松江では城以外に寄る予定はない。
15:24 松江城を出発、境港に向かう。 ルートは県道260号線で大海崎橋まで行き、その後は県道338号線で大根島、江島に渡り、江島大橋から境港と行く予定だ。
松江城前の通りがちょうど県道260号線でなので、そのまま東に向かう。松江市内はやはり交通量が多く、道路工事も多くて走り辛い。しばらく走り、徐々に郊外になると交通量も減ってくる。
松江だんだん道路の西尾IC手前にある交差点を過ぎたとき、予定していた道ではないことに気づく。
ツーリングマップルを確認すると県道260号線は朝釣川沿いを走っているが、実際のこの道は内陸に向かっている。GoogleMapで調べると県道260号線は内陸に向かっている。どうやらツーリングマップルが古い(2008年版)ので、この道は載っていないようだ。
少々遠回りなるが、交通量や景色を考え、予定通り旧道の県道260号線を行くことにする。
朝釣川、大橋川沿いの旧道は交通量が非常に少なく、のんびり走れる。ただ、1.5車線のところもあり、そこに路線バスが走ってくることもあるので注意する。
中海
川沿いから離れると県道260号線は合流する。交通量は増えるが、さほどではない。
「そろそろ、あれが見えてもくるかも」
と思うようになる。あれとは「大山」のことだ。見えたら写真を撮ろうと、自転車走行可の右側の歩道を進む。
そして、小さな丘を越えたところで、右前方に「中海」、そして中海の向こうに遠くうっすらと「大山」が見えてくる。
早速、写真を撮ろうとするが、いつものことながらカメラの液晶画面は反射がキツいので、全然見えない。そのため、うっすらしか見えない大山の方向にカメラを合わせられないし、ズームにすると何を写しているのか皆目検討がつかない。
大体の方向だけ合わせて、「カン」で1枚だけ写真を撮っておく。日を遮り、写真を確認すると、辛うじて大山が写っている。
ここからだとハッキリ映らないので、写真撮影はこれだけにして先に進むことにする。
16:12 大海崎橋に到着。ここから中海の中を通る県道338号線に入るが、橋の手前に信号がないので、車が途切れるのを見計らって道路を渡る。
橋は道幅が狭いため、路肩も狭く、歩道はない。ただ、交通量が少なく、橋の長さが短いので、すばやく渡る。
後続車に追い立てられることなく、なんとか橋を渡り終え、多少広くなった路肩に逃げ込む。すると、今度は堰堤に入る。ここからは歩道があり、歩道と車道の間にポールがあるため、狭い路肩は走りにくい。左手に中海を眺めながら、のんびり走る。
16:19 大根島に到着。ここで時計周りに県道338号線で行くか、反時計回りに県道259号線で行くかちょっと迷うが、そのまま県道338号線を走る。
ここから北に進路が変えたので、途端に西からの強い横風が浴びる。ここまで来るのに西風が強そうだとは思っていたが、ずっと東に向かって走っていたのであまり感じずにいた。
大根島に入ると中海側に堤防があり、県道338号線から中海は見えなくなる。堤防上に道があるので、この道を走るのもいいと思うが、今日は西風が強いため、そのまま338号線を走る。
しばらく走ると進路が西に変わってきたので、堤防上の道にあがる。そして、江島直前で県道338号線に復帰する。
江島大橋
16:37 江島に到着。境港に向かうには、この先で江島大橋方面に右折する必要がある。しばらくして右折する交差点が見えてくるが、なにやら交差点の左側の堤防上に数人の人影が見える。近づくとカメラを構えているひとが3人ほどいて、中には三脚まで構えている人もいる。
「何を撮ろうとしてんだろ??」
交差点に到着するが、今度はなんと、この交差点には右側へ渡る横断歩道がないことに気づく。車のことしか考えていない典型的な交差点だ。
ここでは右折できそうにないので、一旦そのまま交差点を直進する。その際、カメラを向けている東側をみてみるが、写真を撮るほどの物は見当たらず、何を撮っているのか、さっぱりわからない。
このまま直進しても中海を渡れるという記憶があったので、そのまま進むが、しばらくすると道が大きく西側にカーブして、境港の方向から離れて行くのが見える。
一度止まり、地図を確認する。このまま進んでも中海は渡れるのだが、境港まではかなり遠回りになる。
そのため、再度江島大橋に向かうべく、道路を渡り反転する。幸い、さっきの交差点でほとんどの車が右折していくので、ここの交通量は皆無に近い。
交差点まで戻り、左折する。しばらく進むと、今度は歩行者数人が橋の方向にカメラを向け写真を撮っている。
「いったい、何なんだ?」
とかなり気になるので、自転車を止めネットで調べてみる。すると、これから向かう江島大橋は、勾配が急で有名らしく、車のCMにも登場したそうだ。しかも、アクセルをベタ踏みしないと上れない橋らしい(真偽はわからない)。
これでようやく写真を撮っている理由がわかった。言われてみれば確かに坂がかなり急だ。自分も記念に写真を1枚撮っておく。
橋の手前から渋滞している。やはり「ベタ踏みしないと上れない」からなのだろうか。
いつもならトンネルや橋を通る時は安全のため、歩道があれば歩道を走るのだが、ここの橋の歩道は人がすれ違うことができる程度の幅しかない。
一方、車道のほうも路肩が狭くガードレールもあり、急勾配の坂だ。渋滞中の大型車の横をすり抜けることはかなり危なそうだ。
仕方がないので自転車を押して歩道を歩くことにする。そんな時、ロードバイカーが渋滞してノロノロ運転の車列の脇を上っていく。身軽なので地元の人だろう。走り慣れている道なのかも知れないが、やはり危なく感じる。迂回できるのなら江島大橋は避けたほうがいいかもしれない。
地図上ではさほど長くない橋だが、自転車を押したので渡りきるのに20分ほどかかった。渡っている時、今日、美保関に行くのは時間的に厳しいので諦める。美保関は隠岐の島から戻ってきたあとに行くことにする。
境港
17:04 橋を渡りきり、今日の目的地である境港に入る。県境も越えているので、ここは鳥取県だ。
美保関に行くのを諦めたため、時間ができた。明日渡る予定の「境水道大橋」を確かめに行くことにする。
案内板があるだろうとあまり地図を確認せずに進んで行ったため、途中で道を間違えるが、なんとか橋の入口を見つける。上っていき、橋上の道路状況を確認する。
歩道はなく、路肩も狭いが、交通量はさほど多くない。ちょっと走りづらそうだが、明日は朝通るので、交通量はもっと少ないだろう。特に問題なさそうだ。
橋を渡ることなく、境港の町に引き返す。町を走りながら、もう一度、美保関にいつ行くか考え直してみる。
隠岐の島から戻ったその日に行くとなると、その日は境港か松江に直行し泊まることになる。予定ではフェリー乗場の七類に戻ったあと、日本海側の県道37号線と21号線を通って松江に行くつもりだが、松江直行となると、そこはカットするしかない。
境港に泊まるなら、予定より半日から1日分を遅らせるか、その分をどこかカットする必要がある。どちらもあまり得策とはいえない。
境港から美保関は約15kmである。調べると美保関から七類も約15kmあり、併せると30kmだ。時間だと2時間程度なので、美保関で観光しても半日もかからない。
明日のフェリー出港時間は9:30なので、その前に行けないか考える。乗船手続きや観光などの時間を1時間とすると、宿をフェリー出港時間の3時間前、6:30に出発すれば、美保関に行ってから七類に行ける計算になる。
「これでいこう」
明朝、美保関に行くことにする。
明日の予定も決まり、途中のス−パーまるごうで買い物をして宿に向かう。
旅館 美佐
18:06 宿に到着。今日のお宿は「旅館 美佐」。電話で予約した時に聞いていた向かいの食事処「味処 美佐」で、手続きして部屋に案内してもらう。料金は素泊まり4,104円也。
「味処 美佐」は入口を入っただけだが、小綺麗な食事処で、ここで食事するのもよさそうだ。
こんな綺麗なお店なのに、予約の際に電話で「食堂に行けばいいのですね」と言ってしまい、申し訳ない気持ちになる。
宿は街の中心部にあり、「水木しげるロード」にも近いので、観光や食事に便利そうだ。部屋は6畳程の和室で、お風呂とトイレは共同。
自転車は宿の駐車場に置いておくため、チェーンロックで物干し台のポールに繋いでおく
部屋に入ると、入り口から他の客の声が聞こえてくる。早めに風呂に入ったほうが良さそうなので、すぐに入る。
風呂のあとは、いつものように、スーパーで買ってきたものを飲食しながら、今日1日を振り返り、そして明日1日の大まかな予定を頭のなかで考える。
メールを確認すると、隠岐の島町の観光協会から5月3日に空きがある宿の連絡が届いている。その中から一番お安い宿を予約しておく。
酔いがまわる前にスマホの目覚ましをセットし、酔いがまわり、いい気分になり、寝ることにする。今日は長い1日であったが、楽しかった。いつもながら旅に出てよっかたと実感する。
走行時間:2h37m21s 走行距離:38.95km
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