◯本ブログには広告が含まれています

財形貯蓄を非課税で払出しマイホーム購入に使う方法

移住 退職&Uターン

勤めている会社には財形貯蓄制度があり、入社してから利用している。

財形は従業員が給与やボーナスの一部を天引きして、一般の普通預金や定期預金より高い金利で勤務先が提携している金融機関(ほとんど大手の銀行)に積み立てる制度。

財形の種類には「一般財形貯蓄」、「財形住宅貯蓄」、「財形年金貯蓄」の3種類がある。

このうち「財形住宅貯蓄」と「財形年金貯蓄」は550万円まで利息が非課税で、「一般財形貯蓄」は普通の預貯金と同じように税率20.315%で利息に課税される。

入社直後に「一般財形貯蓄」と「財形住宅貯蓄」に加入した。

「財形住宅貯蓄」に加入するつもりはなかったのだが、独身寮入寮の条件だったか何かの理由で入らないといけなかった(理由は忘れてしまった)。

「一般財形貯蓄」、「財形住宅貯蓄」共に金利が良かったので15年以上続けてきた。

ところが2010年を過ぎるとネット銀行や地方銀行のネット支店が登場し、そちらの定期預金の金利が財形よりはるかに高くなった。

財形のメリットが全くなくなったので、まず「一般財形貯蓄」を解約してネット銀行などの定期預金に乗り換えた。

問題なのは「財形住宅貯蓄」だ。こちらの金利も非課税分を考慮してもネット銀行の定期預金に負けている。

乗り換えたいところだが、住宅の購入以外の解約による払い出しは、預貯金商品で積み立てている場合、払い出された月から5年間に遡って利息分が課税されてしまう。保険商品の場合、解約時に一括して利息が発生するので、全期間の利息分が課税されてしまう。

そもそも「財形住宅貯蓄」は「一般財形貯蓄」と違い、積立金の使途が住宅の購入に限定されている。550万円まで利息が非課税と優遇されているのもそのためだ。

どれくらいの課税額になるかは調べてみないとわからないが、そもそもやはり課税されずに使いたい。

そこで「財形住宅貯蓄」は、早期退職後の住宅の購入に使おうと考えた。

では、どんな条件であれば使えるのか調べてみた。

財形住宅貯蓄を非課税で払い出せる住宅の条件

財形住宅貯蓄の払い出しは満55歳未満が対象で、積立期間が5年以上、1契約に限られる。

対象となる住宅の条件は以下の通り。

・新築一戸建て住宅の建設・購入、新築マンションの購入
・中古住宅(一戸建て、マンション)購入の場合、耐火構造の住宅は築後25年以内、耐火構造以外の住宅は築後20年以内。ただし「耐震基準適合証明書」があれば築後要件なし。
・住宅の床面積が50m2以上
・本人が居住すること。

また、以下の費用も対象に含まれる。

・マンションの場合、共用部分の持ち分の費用
・住宅と一体として取得した電気設備・給排水設備・衛生設備・ガス設備等の付属設備
・入居前の修繕費
・住宅と併せて取得した門・塀、車庫等の構築物
・住宅の購入に伴う不動産取得税、登録税

床面積50m2以上は、だいたい2LDK以上の広さになる。

住宅やマンションなどのカタログには専有面積が書いているが、これは壁や柱の中心線から測定した壁芯面積である。

ここでいう床面積は壁の内側の寸法から測定した内法面積のことなので、カタログに記載の専有面積より小さくなる。なので登記簿で確認する必要がある。

土地の取得費用は払い出し対象外だが、土地付き建売住宅やマンションなど住宅と土地の区別が困難な場合、これらの購入費用に次表の割合を乗じて計算した額が払い出し可能な額となる。


新築

中古

築後5

年以内

築後10

年以内

築後15

年以内

築後20

年以内

築後25

年以内

築後25

年以上

耐火

住宅

地上4

以上

70%

60%

50%

40%

地上3

以下

60%

50%

40%

30%

耐火住宅以外

50%

40%

30%

20%

10%

退職直前の財形住宅貯蓄の払出しは計画的に

財形住宅貯蓄の払出方法は「残高の一部払出し」、「残高の全額払出し」、「解約」がある。

「解約」は上に書いたように住宅の取得以外や退職による払出しの場合で、払出しされた月から遡って利息分が課税される。

「残高の一部払出し」は、住宅を取得する前に住宅の「工事請負契約書」または「売買契約書」を金融機関に提出することで、残高の90%まで払い出すことができるというもの。

残額は一部払出しから2年以内または住宅を取得した日から1年以内のいずれか早い日までに、住宅の「登記簿謄本(登記事項証明書)」と「住民票の写し」または「住民票記載事項証明書」を金融機関に提出すれば払出すことができる。

「残高の全額払出し」は、住宅を取得した日から1年以内に住宅の「工事請負契約書」または「売買契約書」と住宅の「登記簿謄本(登記事項証明書)」、「住民票の写し」または「住民票記載事項証明書」を金融機関に提出することで払出すことができるというもの。

払出し後、残高があってもなくてもそのままにしておくと預貯金商品で積み立てている場合は契約が継続される。

保険商品は全額を払出すため、口座は解約となる。

一般的に、一度の住宅購入で財形住宅貯蓄を全て使い切り、それと同時に解約手続きするのが普通だろう。

二度、三度と住宅を購入する予定の人は別だが。

以上が財形住宅貯蓄の払出しの概要だ。

中古住宅を購入する場合は、床面積が50m2以上で、築20年以内か耐震基準に適合したあまり古くないところを選ぶ必要がありそうだ。

ただ、マイホーム購入には立地や間取り、価格などの重要な項目もあるので、財形住宅貯蓄の払出し条件を頭に入れつつも、まずは自分の優先順位をはっきりさせて選んでいこうと思う。

また、退職する前に住宅の取得と住民票の移動を完了させ、更に財形住宅貯蓄の払出しと解約を終わらせておく必要があり、遅れることがないよう計画的に進めていく必要もありそうだ。

公開日:20171102244分、1111223分、1121152
更新日:202312121200

広告