所得税の続き。
所得税=(所得ー所得控除)×税率ー税額控除
前回のブログで計算した②配当、③事業、⑤給与、⑩雑所得のうち、総合課税として申告する所得を合計する(今のところ、早期退職後の不動産、山林、一時所得はないだろうと考えている)。
次に、以下14の「所得控除」を合計し、全所得から所得控除の合計を差し引いた額が「課税される所得金額」になる(課税される所得金額=所得ー所得控除)。
雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険控除、地震保険料控除、寄付金控除、障害者控除、寡婦控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除
*令和2年(2020年)から「ひとり親控除」が追加された。
人によって関係のあるものはそれぞれだが、すべての人に認められているのが基礎控除で、控除額は38万円(令和元年分以前)。
*令和2年分以降の基礎控除額(所得2,400万円以下は10万円増額)
所得 | 基礎控除額 |
2,400万円以下 | 48万円 |
2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 |
2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 |
2,500万円超 | 0円 |
よって所得が所得控除以下であれば所得税は0になる。
例えば、収入が給与だけで所得控除が基礎控除(48万円)だけの場合、所得控除と最低給与所得控除55万円(前ブログの表参照)の合計が103万円になるので、給与収入が103万円以下であれば所得税は0になる。
税率と税額控除
税率は5~45%の7段階に区別されるが、所得税と復興特別所得税の金額は以下の式と表で計算できる。
・所得税=課税される所得金額(a)×税率(b)-控除額(c)
・復興特別所得税={(a)×(b)-(c)}×2.1%
課税される所得金額の税率と控除額を下表に示す。
課税される所得金額(a) | 税率(b) | 控除額(c) |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超695万円以下 | 20% | 427,000円 |
695万円超900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超1,800万円以下 | 33% | 1,536,00円 |
1,800万円超4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
ここまでが税率の話しであり、このあと最後に「税額控除」を差し引くことになる。
税額控除は配当控除、住宅借入金等特別控除などいろいろある。そのうち、今後の自分に関係がありそうなのは「配当控除」ぐらいだろう。
配当所得は、確定申告で総合課税にすると国内法人からの配当は配当控除の適用が受けられる。
課税総所得が1,000万円以下の場合の控除額は以下。
配当控除=剰余金の配当による配当所得×10%+投資信託の分配金による配当所得×5%(外貨建投資信託は2.5%)
なお、住民税の配当控除は、剰余金の配当所得×2.8%+投資信託の配当所得×1.4%(外貨建0.7%)となる。
以上、ここまで所得税を調べてきたが、「給与所得控除」、「所得控除」、「税額控除」、「・・控除」と、とにかく似たような言葉が多くて非常に理解しづらい。
こういう控除は確定申告しないと適用されないので、ワザと理解しづらくしているのかな?
公開日:2017年3月7日0時23分
更新日:2023年12月21日12時00分
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