◯本ブログには広告が含まれています

'22 南東北 晴れ待ち標高1000m越えツーリング⑧ 裏磐梯

2022年 自転車旅 東北

7日目 2022年5月22日(日)

今日は予報通り朝から雨。雨降りの日はもう無理に自転車で移動しないようにしているので、とりあえず待つ。

その間、まずは明日の宿を抑えておこうと思う。そのためには米沢に行くのか、それとも裏磐梯にとどまるのか決めないといけない。

明日23日の天気予報はほぼ雨で、県境を越えた米沢も昼過ぎまで雨。かつ最高気温が15℃ぐらいとかなり寒い。これだと標高1,404メートルの白布(しらぶ)峠はもっと寒くて余裕で一桁気温だろう。そんなところを走る服装の準備はしていないので、23日の米沢行きは見送り、もう1日裏磐梯に泊まることにする。

せっかくなので別なところ泊まろうと思い、県民割が使える宿を探す。そして「じゃらん」で「しゃくなげペンション」を予約する。

次に今日どうするかだ。雨がずっと降っている。天気予報も午前中は雨で、午後が曇りになっている。雨が止めばレークラインにある中津川渓谷、雨なら噴火記念館に行こうと思う。

9時過ぎに雨が止んできたので、そろそろ出発しようかと思う。雨が止んできたとは言っても雨装備で準備する。

少し貯まってきたゴミを捨てに行こうと思う。というのもこの宿はゴミは持ち帰りになっているからだ。幸いというか、裏磐梯のセブンイレブンの外に今では珍しくゴミ箱が置いてあり、ゴミは全てそこで買ったものから出たものなので、そこに捨てに行こうと思う。

10:05 宿を出発する。

セブンイレブンでゴミを捨てる。雨がまた少し降ってきている。雨雲レーダーを見ると、雨雲が所々に湧いているのでちょっと晴れそうにない。噴火記念館に行くことにする。

磐梯山噴火記念館

10:20「磐梯山噴火記念館」に到着。

どこに自転車を置こうかと建物の周囲を一周するが、屋根のあるところはなく記念館の高い軒先ぐらいしかない。建物の表側に止めるのはちょっと目立つので裏側の軒先に止める。

磐梯山噴火記念館
磐梯山噴火記念館

噴火記念館に入る。斜め向かいにある「磐梯山3Dワールド」とのセットで入館料は1,100円也。「磐梯山3Dワールド」ではシアターが30分おきに上映されるとのこと。

展示室に入るが、誰もいない。時間はたっぷりあるのでじっくり見学することにする。

入ってしばらくすると後から2人組の男女が入ってくる。そして女性の英語の声が聞こえてくる。どうやら日本人女性と外国人男性のようで、女性が男性に通訳しているようだ。

裏磐梯の噴火前と噴火後の地図を見て解説文を読む。なかなか興味深い。桧原湖など周辺の湖沼は火山の噴火により川が堰き止められてできたのはなんとなく知っていたが、そのせいで1日で水没してしまった桧原村があったということを初めて知る。一昨日行った大山祇神社も元々その桧原村の外れにあり、鳥居が湖の中にあるのもそのためだ。

2階に上がると磐梯山周辺に生息する野鳥の展示があって鳴き声も聞ける。それぞれの鳥の鳴き声を聞くと、中にはかなり聞き覚えのある鳴き声もある。

磐梯山ばかりではなく日本各地の火山の説明があったり、気象観測用の機器がいろいろ展示されている。ブラタモリの会津磐梯山編のビデオも流れている。

奥の部屋では雲仙普賢岳の特別展示が開催されているので、ここも見学する。島原にある普賢岳の記念館には2度行っているので、なんとなく見たことあるような展示だった。まぁ見たことがあるのだが、よくは覚えていない。

最後に最上階にある展望台に上がる。雨なので景色は見えないだろうとは思っていたが、やっぱり磐梯山含めて雲でほとんど見えない

雲に隠れる磐梯山
雲に隠れる磐梯山

これで「噴火記念館」の見学は終了。「3Dワールド」に行くことにする。

外に出ると、まだ小降りではあるが雨が少しだけ強くなっている。自転車を見に行くと、やっぱり高い屋根の軒先に止めていたので雨を避けきれずに少し濡れている。

自転車はとりあえずそこに置いておき、もう一度、他に屋根のあるところがないか探す。どうせなら「3Dワールド」の建物のほうに持っていこうかと思う。

国道の斜め向かいにある「3Dワールド」の方をみると入口の横に屋根のあるスペースがあるが、ちょっと狭そうだし人の出入りに邪魔になりそうな感じもする。そこ以外に屋根のある場所は見当たらない。

もうしょうがないので、「噴火記念館」の駐車場の入口にある案内板というかネームプレートのところに止めようと思う。そこには屋根がついている。

最初ここに来た時にそれに気づいていたが、そのときは屋根が小さいのでそこに止めるのは無理そうと思った。

かなり心もとないが、記念館の軒先よりは屋根が低いので雨は少し避けられるのではないかと思う。

自転車を止めて「磐梯山3Dワールド」に向かう。駐車場には車が2,3台しか止まっていないのでお客さんはほとんどいないだろう。建物の外観もあまりパッとしない。

11:56「磐梯山3Dワールド」に到着。

駐車場横の看板には「SONYの全円周立体映像館 磐梯山3Dワールド」と書いてあり、”SONY”という文字が入っていることにちょっと違和感を感じる。それと同時に ”3D” と ”SONY” という文言に時代を感じるし「これが出来た頃は最先端だったのかなあ」とも思う

中に入ると子供が何人もいる。家族連れのようで思っていた以上にそこそこお客さんが来ている。

入口で3D用のメガネを渡される。「何十年前に映画館とかにあったヤツだなー」とまた古さを感じる。

円形の部屋に入る。上半分ぐらいに360°映像が写し出されるようだ。上映が始まり、3Dメガネをメガネの上から掛ける。

映像を見てもあまり3Dを実感できない。それでちょっと3Dメガネを外して見たりするが、二重になってぼやけて見えてしまうだけ。「あ~、こういうこと昔もやったなー」と急にそんなことを思い出す。

映像自体も古いゲームやテレビの映像のような感じがして、かなり古いものだと思う。最近の映像に比べちゃうとかなり厳しいものがある。まぁそれでも一通り見てそこそこ満足する。

見終わって外に出る。雨はまだ降っている。

駐車場に止まっているワゴン車に子供がみんな乗って行く。どうやらかなりの大家族か親戚一同で来ているようだ。

結局、自分も含めて同じ時間に見ていたのは3,4組ぐらいだったと思う。

ワゴン車に乗り込む子供がしきりに「ゴールデンハウスに行きたい!」と母親に言っている。母親は「ゴールデンじゃない。ゴールド!」とキッパリ答えている。

「磐梯山3Dワールド」の向かいに「第二ゴールドハウス目黒」という昭和のドライブインっぽい食事処があるのでそのことを言っているのだろう。

たが、結局ワゴン車はそこには行かずにどこかへ走り去っていった。

さて、この後どうしようか考える。もう見学できるような屋内施設は見てしまった。中津川渓谷以外は行くところがない。

とりあえず昼なので飯でも食おうかと思う。「第二ゴールドハウス目黒」と隣のお店の間に屋根のある通路があるので、そこに一旦避難してどうするかもう一度考える。自転車もそこに移動する。

「第二ゴールドハウス目黒」も県民割のクーポンが使えるが、昼時なのに車が1台しか止まっていないのであまり人気はなさそうだ。

風が出てきてここにいるとちょっと寒い。なので、まだ雨は降っているが、昨日閉店していて入れなかった剣ヶ峰の交差点にある店のほうに向かう。

12:47 店に到着。外から店を見ると、入口にある食券売り場はちょっと人が並んでいるし、店の中にはかなり人がいる。昼飯はもう少し後にしようと、店に入るのはパスする。

そのままなんとなく東に向かってダラダラと坂を降りていく。雨は止んだ。

ガソリンスタンドの先にあるヤマザキYショップの窓に県民割のクーポンが使えるポスターが貼ってある。クーポンが使えるリストにヤマザキYショップは出ていなかったと思うが、後でもう一度確かめてみようと思う。

12:53 裏磐梯ビジターセンターに到着。今日もまたここに来てしまった。

雨雲レーダーを確認する。このあたりには雨雲はないが、まだ近くにはポツポツとあるので、降ったり止んだりを繰り返すんだろうと思う。

そして県民割クーポンが使える店のリストを確認したが、やはりヤマザキYショップは載っていない。

さて、これからどうしようかとツーリングマップルを見ながら考える。中津川渓谷はちょっと距離があるのでやめようと思う。するとこの先にある秋元湖が目に入る。そっちのほうにまだ行っていないので、ちょっとそっちに行ってみようと思う。

ビジターセンターを出て国道459号線の坂をさらに下ると、左に大きくて高級リゾートホテルのような変建物がある。

「なにここ?」

と思ったら入口に「諸橋近代美術館」と書いてある。こんなところに美術館があるとは全然想像してなかった。興味ないし、どうせ高いのでパス。

そこから少し走ったところで「⬅︎秋元湖 中津川渓谷」の案内板がある。ここで左折、ここから中津川渓谷にも行けるようだ。ツーリングマップルをみると確かに中津川渓谷まで道が続いている。

そういえば「ジオポタ」というサイトに秋元湖から中津川渓谷へ自転車で抜けたことが書いてあった。でも未舗装で急坂だったと思うので、そこまで行こうとは思わない。とりあえず行けるところまで行こうと思う、

左折してさらに下り、民宿や旅館のある集落を通過。

秋元湖

さらに奥に入っていくと「⬅︎秋元湖 中津川渓谷」の案内板があるが、GPSにはすぐ先に秋元湖が表示されているので、もうちょっと直進してみる。

道はすぐに右に曲がり、それ以上湖の方には続いていなさそう。目の前には湖の水門が見えるが、秋元湖は全然見えない。どこからか湖が見えればと思って来てみたが、そういうところも見当たらない。案内板のあった分岐まで戻ることにする。

分岐まで戻り、案内板に従って進む。

少し走るとまた左に分岐道が出てくるが、直進して発電所やキャンプ場へ続く狭い道を進む。この先に発電所やキャンプ場があることはGoogleMapやツーリングマップルを見て確認していた。

カーブを抜けると、ようやく秋元湖が目の前に現れる。

秋元湖
秋元湖

崖沿いの狭い道を少し走ると、大きな建物が見えてくる。あれが東電の水力発電所だろう。

13:22 小野川発電所前に到着。

発電所前の道は一段と狭い。車は片側交互通行だろう。道路が鉄板敷で雨で濡れていて滑りそうなので、自転車を押して通る。ケーブルや水を流す管のようなものも道路に這っている。

小野川発電所
小野川発電所

発電所を過ぎるとまた崖沿いの道になり、水溜りがあったり土や砂でグチャグチャになっていたりする。それをかわしながら進む。

そんな道を走っていると後から車がやってくる。左に寄って避けないと車が通れそうにないので、止まって先に行かせる。こんな天気にここを車で走っているので多分、地元の人だろう。

しばらく走ると今度は向こうから車がやってくる。また止まって車を避けようとしていると、車が止まり運転手さんが「行き止まりですよ」と言う。その車はさっき抜いて行った車で、引き返して来たようだ。どうも地元の人ではないらしい。

一応、キャンプ場のあたりまでは行ってみようと思っていたので、運転手さんに「キャンプ場まで行って引き返すつもりです」と答える。

行き止まりはそこから少し走ったすぐ先にあった。右側にキャンプ場があるが、人気は全くない。小屋のようなものは見えるが、炊事場などの設備は全然見えない。「ここでキャンプする人いるのか?上級者向け?」と思ってしまう。

秋元湖キャンプ場
秋元湖キャンプ場

来た道を引き返す。

発電所を過ぎ、右手にある分岐を過ぎたところで、

「あの分岐からも国道の方に戻れるんじゃないかな?」

と思い、GPSの地図を確認する。

すると分岐の先で道はさらに何本にも別れていて、一応、国道497号線まで繋がっている。道が何本もあるのでペンションのようなものが結構あるんじゃないかと思う。

国道497号線に抜けられそうなので、戻ってその分岐道に入る。

浄化センターの建物を過ぎて上り坂になる。左に宿のような大きな建物があるが、やってそうな感じがしない。後で調べるとそこは宿ではなく、会社の建物だった。

坂を上ると、その先はなんとダート道。

「これはちょっと無理だな」

そう思っていると、左の少し下に細い舗装路があり、林の中へ続いているのが見える。

でも、どこからその道に入っていけるのかわからないし、国道497号線に続いているのかもわからない。

この雨模様なので、その道には行かずに来た道を戻ることにする。

雨が少し強くなってくる。

13:42 国道497号線へ復帰。

雨が強いので、安全のため歩道を走り坂道を上る。

ヤマザキYショップの前まで戻る。隣にあるガソリンスタンドの壁を見ると「佐藤商店」と書いてある。それを見て何故だか、

「ガソリンスタンドとヤマザキYショップは同じ人が経営してるんじゃないか?」

と思い、

「県民割にはヤマザキYショップじゃなく、佐藤商店で登録されているかもな」

とも考える。また後で確かめようと思う。

13:53 昼にパスした「お食事処 水峰」に到着。中を覗くとお客は3人ほどしか見えずかなり空いている。

「よし、飯を食おう」

と思う。ここも県民割クーポンが使える。

自転車を止めて中に入ると、お客さんは一人だけだった。

入口の食券機で食券を買おうと思うが、当然クーポンは使えない。クーポンを使うときは中のカウンターで注文するのかと思い聞いてみると、「まず食券機で食券を現金で買い、カウンターで食券とクーポンを渡してもらえば、現金は返す」ということだった。

それを聞いて、1,000円きっかりのソースカツ丼(ロース)の食券を買ってカウンターでクーポンと一緒に渡し、現金を返してもらう。

席に座ってしばらく待っているとソースカツ丼が出来上がる。1,000円だったのでちょっと多めかなぁと思っていたが、予想通りカツの量が多かった。でも問題なく全部食べられた。

食べ終わり、店を出る。もう行くところがないので、買い物をして宿に戻ろうと思う。

セブンイレブンはもう何回も買い物をしているのでちょっと避けたい。ヤマザキYショップに行きたいところだ。

そこで「佐藤商店」と言う名前が、県民割クーポンが使える店のリストに載っているか調べる。

やはりリストには載っていない。ただ、隣のガソリンスタンドはリストにある。なのでガソリンスタンドとヤマザキYショップが同じ経営者であれば、ヤマザキYショップでもクーポンが使えるのかもしれない。使えるかどうかは店に行って聞いてみようと思う。

14:30 店を出発。

坂を下りてヤマザキYショップに行く。クーポンが使えるポスターが2枚も貼ってあるので使えるのは間違いないだろう。

店に入る。だが、弁当や惣菜類は全く売っていない。なら、パンや菓子でも買おうと思ったが、どれを見ても高いセブンイレブンよりさらに値段が高い。なのですぐに退散する。

もうしょうがないので、今日もセブンイレブンに行って弁当とパン、菓子類を買う。

宿に向かっていると、雨が本降りになってくる。

14:58 宿に戻る。今日も宿は「工房とお宿 クレインズ」。

明後日24日の宿をどこにするか考える。朝も少し考えていたが、米沢ではなくもう少し足を伸ばして赤湯温泉か上山温泉まで行こうと思う。ここからの距離は赤湯温泉なら60km、上山温泉なら77kmだ。

ただしこれは寄り道をしない場合の最短距離で、米沢の上杉神社や高畠のまほろば緑道に寄ることを考えているし、さらに峠越えすることを考えると赤湯温泉がいいように思う。

赤湯温泉の宿を調べるが、あまり安いところがない。

仕方ないので上山温泉の宿も調べる。すると山形の県民割を使うと2,000円で泊まれる安い温泉宿がある。ここを候補として考えておく。

ニュースを見ると、今日の昼過ぎに少し大きめの地震があったようだ。沿岸のいわきが震度5弱で、この辺りは大体震度3ぐらいだったようだ。時間的には「磐梯山3Dワールド」で映像を見た後ぐらいだったが、全然気づかなかった。

いつものように風呂に入り、洗濯をし、晩飯を食って寝る。

=== 旅の費用 =============================
磐梯山噴火記念館、磐梯山3Dワールド入館料:¥100(県民割クーポン1,000円使用)
宿泊費(工房とお宿クレインズ)      :¥2,500(県民割2,500円適用)
飲食代                  :¥5(県民割クーポン1,000円使用)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計                   :¥2,605
======================================

走行時間:1h13m37s 走行距離:15.45km
平均速度:12.6km/h 最高速度:28.3km/h

広告

しゃくなげペンション