11日目 2023年4月23日(日)🌦26℃
父島4日目。夜中の2時か3時頃、雨の音で目覚ます。結構強い雨。
7:50頃、起床。完全に寝坊。「今日はどうせ雨なので別にいい」と思ったが、外みると雨は降ってない。天気予報をみると曇にかわっている。「それなら走れそうだなぁ」
と言っても、父島で行ってないところは近場のウェザーステーションと三日月山ぐらいしかない。あと、雨降った時のビジターセンターや世界遺産センターとかぐらいだ。
Wi-Fiはロビーでしか繋がらないので、ロビーでしばらくネットで今日以降の天気を調べたり、他に行くところがないか探す。
タイヤの空気圧をチェックする。いつも80psiぐらいにしているが、前輪が50psiぐらいまで下がっている。これは下がりすぎ。普通に空気が抜けたのではない。
「ヤバい。超スローパンクかも。走るのは今日と明日午後だけだから、空気を入れるだけでなんとかもたないかな」
空気を入れてみると一応、パンパンに入るのでいけそうだ。
9:51 宿を出発。
まず補給食を買いにいく。今日は最初に小祝商店へ。パンがまだ何個か残っているが、値段が高めのものばかり。お菓子はやっぱりビスケット系が安い。
それを確認して向かいの小笠原生協へ行くが、パンがないので小祝商店に戻る。パンとビスケットを買う。今日もお客さんが多めで、レジは夫婦と思われるおじいちゃんとおばあちゃんがやっている。大変そう。
ウェザーステーション展望台と三日月山
ウェザーステーション展望台に向かう。
ところが自衛隊基地を右折したところで「通行止めと迂回ルートのお知らせ」の看板。この先は通行止めで、ウェザーステーション展望台へは小中学校の先の道まで迂回しないと行けないらしい。
迂回路を進んで都道まで来ると今度は雨が降ってくる。「一旦、宿へ引き返すか」
10:16 宿に戻る。
ロビーでYahoo!天気をみると、11時台まで小さい雨マークが出ているのでしばらく待つことにする。ネットをして時間を潰す。
11:04 宿を再出発。
都道からウェザーステーション展望台に向かう道に入る。ウェザーステーション展望台への道はかなりの急坂と聞いていた。「さてどうだろう?」
実際に上ると10%の標識があり、カーブはそれ以上の勾配。けど、もっとキツいのを予想していたので、それほどでもなかった。
坂を上っていくと、大村の街や大村海岸、おがさわら丸が眼下に見えてくる。
11:28 ウェザーステーション展望台に到着。
展望台には年配男女二人の先客。写真を撮りたいアングルにおじさんがちょっと入ってしまう。おじさんはずっと動かないで海を眺めている。おじさんが入らないようになんとか写真を撮る。
青空が広がってきていい景色になってきた。
ウェザーステーション展望台からの眺め |
次に三日月山展望台に向かおうと駐車場に戻る。1台のバンが止まっていて人が降りてきている。ツアーだろう。弁当を持ったおじいさんが降りてきて「ここで食べるのか?」と聞いている。ツアコンらしい女性が「いえ、あちらの上のベンチのところで食べます」と言っている。展望台にある東屋のことを言っているのだろう。
「もう飯??あっ、もう昼か」
雨で宿を出るのが遅れたので、時間感覚が少し変になっていた。
しばらく森の中を歩いていくと岩山と海が見えるところに出る。ここまでくると兄島っぽい島も見える。さらに遊歩道が続いっているので奥へ進む。
真ん前に岩山が現れ、岩山にはまた穴が開いている。「またかよー」と思いつつ、とりあえず中に入ってみる。自転車のライトを持ってきてないのでスマホのライトをつける。全然暗くてあんまり役にたたない。
進んで行くと先が明るくなっているので、そこに向かっていくと反対側の出口に出る。その先にも道がついているが、どこに繋がっているのかわからんので戻る。
三日月山の洞窟 |
「そういえば、三日月山ってここ?違うよなー」と思いつつ周りをみると、岩山の上に柵がみえる。「上れるんだ」
よく見ると岩山の右に道があるので行ってみる。階段があり、上り切ると視界が開ける。
絶景。ここが三日月山の展望台らしい。
大村の街、エメラルドグリーンの大村海岸、二見湾が一望できていい眺め。
三日月山展望台からの眺め |
展望台からさらに少し降ったところまでいけるのでそっちにも行ってみる。展望台と眺望はそう変わらず、ここも絶景。
曇空だが日も差してきて雨の心配なさそうだ。
「よし。この天気なら旭山展望台と首無し二宮金次郎像、そして中央山にもまた行ってみよう」
今朝、宿のロビーで父島のガイドブックを見ていると、最初のページに載っていた二見港を一望する写真は「角度や場所的に旭山から撮ったものではないか」ということに気づき、それならば旭山に行かなければと思ったところだった。昨日はそんなことに気づいていなかったのでパスした。
あと首無し二宮金次郎像も見ていないし、中央山も昨日は雲で真っ白だったのでもう1回行こうと思う。
ウェザーステーション展望台の駐車場まで戻る。
12:16 ウェザーステーション展望台を出発。
通行止めのところまで降りて一旦止まり、どの道で行こうかと考える。普通に都道におりて昨日と同じ道で行こうと思う。
都道を下っていくと、またポツポツと雨が降ってくる。
三叉路を大村の街に降りていくと、雨がちょっと強くなってくる。「えっ、マジ」
12:24 また宿に戻る。
ロビーでゴルフのテレビ中継を見ているおじさんがいる。「だれ?」
自分はまたネットをしながら雨が止むのを待つ。
旭山、中央山
12:44 宿を再々出発。
日が差してきたけど、日焼け止めを塗るのを忘れた。小笠原生協の先の公園で塗る。
ショートカットのトンネルを抜けて昨日も通った夜明山方向へ左折。っと道を間違えた。こっちは釣浜の方だった。
戻って都道に戻り、今度こそ夜明山方向へ左折。
九十九折りの道を上っていくと面白い標識を見つける。崖の上に動物がいて、崖から石が落ちてくるイラストの標識。そしてその下に「動物注意」と「落石注意」と書いてある。動物は野ヤギに見えるし、野ヤギが崖の上から石を落としているようにも見える。
動物注意、落石注意の標識 |
兄島が見えるところまでくると、昨日より天気がいいせいか海の色が綺麗に見える。
13:21 旭山の入口に到着。
駐車場に自転車を止め、トレッキング用のナップサックに補給食やペットボトルを入れる。ガイドブックを見ると、旭山も中央山のように展望台が2つありそう。
トレッキング開始。森の中をずっと登っていく。
旭山山頂と旭山南峰の分岐に到着。まずは旭山山頂へ。多分こっちがガイドブックの写真を撮影したところだろう。
分岐から少し歩くと、登りの階段が急になってくる。
登り切ると一気に視界が開ける。
13:44 旭山山頂に到着。
ここには「旭山山頂276m」の案内板があるが、遊歩道の向こうにもっと高そうな頂がある。「あっちの方が高いんじゃね?目の錯覚か?」
そっちへ行ってみる。
展望台に到着。
もー絶景。二見湾一望。二見漁港内のエメラルドグリーンがとりわけ際立っている。北には兄島に弟島、南には扇浦海岸や南島っぽい島も見える。南の山には柵があるのが見える。「あそこが旭山南峰だな」
いやーキレイだ。しばらく眺める。ガイドブックで見た写真の景色はここで間違いない。なかなか去り難くなる。
旭山山頂360°パノラマ
結局20分以上も景色を眺めて、山頂を降りる。
山頂の案内板を過ぎたところで、下から20台ぐらいの女性が一人、少し息を切らしながら登ってくる。
自分:「こんにちは」
女性:「こんにちは」
自分:「先の方に景色がいいところありますよ」
女性:「あっ、ホントだ。向こうの方が高い。ここが山頂って書いてあるのに」
自分:「ここが一番高いんじゃないんですかね?でも景色は向こうの方がいいですよ」
女性:「ありがとうございます」
自分も最初は向こうの展望台の方が高いように思ったが「案内板に間違いはないはず。目の錯覚だろう」と思い直していた。でも女性に同じようなことを言われたので「あれっ、やっぱり向こうの展望台の方が高いのかな?間違ったこと言ったかな?」と、ちょっと不安になる。
あと「『向こうの方が景色いいですよ』とまた余計なこと言ってしまったなー」とすぐに後悔。なんか知らないけど言わずにいられなくなったみたいだ。「母島でもあったな。おっさんの悪いところだ」とまた反省…。
分岐まで降りて、南峰へ登る。
14:25 旭山南峰に到着。
ここの標高は272mとさっき行った旭山山頂とそう変わらない。が、眺めは旭山山頂と比べるとイマイチ。エメラルドグリーンが際立っていた二見漁港や二見湾の海が山に隠れて見なくなっているからかもしれない。
5分程で退散して来た道を戻る。旭山山頂で会った女性にまた会うかなと思ったが、それっきり会うことはなかった。
都道に戻る少し手前で、男性一人とすれ違い「こんにちは」と挨拶交わす。
駐車場に戻るとママチャリが1台止まっている。さっきの男性のだろう。「この坂をママチャリで来たか」
ナップサックに入れた荷物をリュックに戻している時、スクーターのエンジン音が聞こえてくる。通り過ぎたかと思ったが、止まった。が、また走れ出して行ってしまった。何があるのか止まってみたが、興味がなくて行ってしまったっていう感じ。昨日の自分みたいだ。
14:52 旭山の入口を出発。
14:55 旭平展望台に到着。
スクーターが1台止まっている。なんとなく旭山をパスしていったスクーターのように思ったが定かではない。寄るつもりはなかったが、青空が広がってきて昨日より景色が良さそうなので行ってみる。
自転車を止めて展望台に向かうと、男性が一人いる。iPadのようなタブレットを持って、ビデオ通話で誰かとオンラインで会話しているように見える。近づくとタブレットの向こうから「いいなぁ」という声が聞こえる。その人はその後すぐに駐車場へ戻って行く。
ここも昨日より天気がいいので眺めも断然いい。
旭平展望台からの眺め |
駐車場まで戻る。さっきのダブレットを持っていた人と「こんにちは」と挨拶を交わす。スクーターが先に南へ向かって出ていく。同じ方向へ出発。
坂を上っていると、ちょっと靴が滑る。足元を見ると靴もペダルも泥だらけ。旭山でトレッキングしたせいだろう。昨日の夜は雨だったし。そしてスボンも汚れている。ペダルに触れたのだろう。
傘山に泥落としがあったのでそこで落とそうと思う。
15:08 夜明山と初寝浦展望台の入口に到着。
首無し二宮金次郎さんの像を探す。北へ少し戻った夜明山側にあるキュービクルの横に像っぽいのが見える。「あれかっ」
行ってみると確かに薪を背負った首のない像が立っている。首がないのは米軍占領下で米兵が切断して持って帰ったためと記されている。「なんのため?」
首無し二宮金次郎の像 |
像の写真を撮っていると初寝浦展望台の入口に人がいるのに気づく。写真を撮っていると他の観光客が近づいてくることがよくあるので「こっちに来るかな~」と思った。が、車で去って行った。
初寝浦展望台も昨日より眺めが良さそうなのでに行ってみる。やっぱり昨日より眺めがいい。
初寝浦展望台からの眺め |
初寝浦展望台の入口を出て傘山に向かう。
傘山の種子除去装置で泥を落とす。その時、道の反対側の森の中から人の声が聞こえる。姿は見えない。「なんだ??」よくわからない。
初寝浦線歩道入口の少し手前で、頭に黄色のタオルを巻いている男性が一人歩いている。島内を歩いて周っているようだ。そういえば、さっきもどこかで歩いている人を見かけた。
自分も以前、小笠原は勾配がキツイし、小さい島なので自転車を持っていかずに歩いてまわろうかと考えたこともあった。「やっぱり歩いて周る人もいるんだな」
15:35 中央山の入口に到着。
スクーターが1台止まっている。先客らしい。「どこかで会いそうだな」
最初に奥の展望台へ行くが、誰もいない。そういえばここはあまり展望がなかった。
戻って中央山山頂の展望台へ。ここにも人はいない。昨日は真っ白で何も見えなかったが、今日は景色がみえる。でも山奥なので海が少し遠いし、日が傾いてきているので光ってよく見えない。
中央山山頂からの眺め |
中央山山頂は父島の最高点ではあるが、旭山山頂の方が断然、眺めがいい。旭山に行っておいてよかった。
入口まで戻ると、スクーターはなくなっている。奥の展望台に行っている時に入れ違いになったのかもしれない。
サイコンの電池が減ってきている。明日までは持つだろう。
16:10 中央山入口を出発。
16:30 境浦海岸の駐車場に到着。
海岸まで降りる。
昨日行った海岸線の南端にある岩の向こうまで行こうと思ったが、潮が岩まで満ちていて今日は歩いて行けなくなっている。引き返す。
16:49 境浦海岸の駐車場を出発。
トンネルに向かって走っていうと、「メェェ~、メェェ~」と声が聞こえる。「ヤギだ。野ヤギだ。どこにいる?」と思い、周囲を見回すと前の山の崖にヤギっぽい姿が見える。「あんなところに…オチねぇのか?」
午前中に見たヤギと落石のイラストの標識を思い出した。「あの標識みたいだ」
崖の上の野ヤギ |
トンネルを抜けて下り坂を降りていくと、ふと右側にあるお地蔵さんが目に入る。「あれっ、なんだあれ?」
戻ってもう一度見にいく。
崖の岩に穴が開けられ、そこにグリーンのアンダーアーマーのウェアを着たお地蔵さんが鎮座している。「まっ、小笠原っぽいかな」
アンダーアーマーのウェアを着たお地蔵さん |
昨日も都道240号線で島を1周したが、ヤギと落石の標識や首無し二宮金次郎像、アンダーアーマーのウェアを着たお地蔵さんなど2周目で気づくこともいろいろあった。
最後に明日のツアーの集合場所を確認して、小笠原生協で買い物。チンして食べるご飯、カップ麺、おかず、菓子を買う。やっぱりパンは売り切れていた。昨日、買いだめしておいてよかった。
17:23 宿に戻る。
前輪の空気がまた少し抜けている。乗るのはもう明日の午後だけ。「なんとかもってくれ」
ロビーで明日の天気などをネットでチェック。
部屋に戻り晩飯。そのあとはシャワーを浴び、洗濯をする。明日はいよいよ南島のツアー。天気予報は曇りなので大丈夫か。
寝る。
=== 旅の費用 ========
宿泊代(グリーンヴィラ):¥4,400
飲食代 :¥1,675
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合計 :¥6,075
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走行時間:2h09m25s 走行距離:25.83km
平均速度:11.9km/h 最高速度:43.0km/h
↩︎10日目 12日目↪︎
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