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'23 一番遠い日本 小笠原 8日目:母島〜父島

2023年 関東 自転車旅

ははじま丸

8日目 2023420日(木)🌤25

母島6日目にして最終日。

8時頃、メールで予約していた22日の南島ツアーがどうなったのか「竹ネイチャーアカデミー」に電話して聞いてみる。すると22日の南島ツアーは予定がなくなり、24日と25日だけになったとのこと。「コロコロよく変わるな

ついでにハートロックのツアーも聞いてみると、25日午前の弾丸ツアーならokとのこと。朝出発してフェリーが出港する前に戻ってくるという日程。なので弾丸ツアーらしい。

24日は天気予報が悪いがもうあとがない。24日午前に半日の南島、25日午前にハートロックの弾丸ツアーを予約する。料金は南島が8,000円、ハートロックが9,500円也。

「受付登録をするので24日までに「竹ネイチャーアカデミー」まで来てください。ハートロックカフェという店に併設されています」とのこと。

荷物をまとめ、日焼け止めを塗る。これで使い切った。父島で買おう。

9:29 宿を出発。

しまてらす
しまてらす

母島の土産を買おうと思う。観光協会に確かバッチとかタオルが売っていたのでちょっと見にいく。

港に着くと「ははじま丸」がちょうど入港してきている。

観光協会にいくつか土産が置いてある。他の店を見てから買おうと思う。

船客待合所には「フェリーに乗る前に靴の泥を落とすように」との注意書きがある。「横のデッキに水道があるのでそこで落としてください」とのこと。この注意書きも母島のものを父島に持ち込まないためのものだろう。

靴が汚れているのでちょうど洗いたいところだった。「出港前に洗おう」

待合所横のベンチに座っていると、おばさんが自分の方に振り向いて声をかけてくる。

おばさん:「すごいね」

何のことだかさっぱりわからない。次の言葉を待っていると、

おばさん:「あの自転車で北港まで行くなんてね。昨日、私、北港で見たの」

自分:「あー、そうですか」

と笑顔で返す。自分はおばさんを見た記憶はないが、多分車からみたんだろうと思う。

土産を探すため前田商店に行く。店の中を見ていると、全身黒尽くめに着込んだ若い女性のお客さんが一人来た。「さっきのフェリーで来た人?黒尽くめなのは日焼けしないようにするため?暑くないのかな?」

店に土産になるようなものは何もない。

前田商店
前田商店

「さて、船の時間までどうするかな?」

もう母島は石門以外は行き尽くした。船の出港時間は14:00なのであまり遠くまではいけない。「南に行くか」

9:58 都道最南端がある南崎ロータリーに向けて出発。

10:24 南崎ロータリーに到着。

さすがに南崎にはいけないので東屋で休憩して時間を潰す。ハローキティの扇子がベンチに置いてある。忘れ物だろう。3日前に来たときはなかった。

しばらくすると車が3, 4台続けてやってくる。降りてきた人はみんなトレッキングスタイル。どうやら朝のフェリーでやってきた観光客で、南崎のツアーに参加するみたいだ。10人以上はいるだろう。

都道最南端
都道最南端

そろそろ沖港に戻ろうと思う。

11:03 南崎ロータリーを出発。

「母島ヘリポート➡︎」の案内板のところで、対向車線の車が左折してヘリポートの方に入っていく。

そこを通り過ぎるが、ヘリポートには行ってないし時間もあるのでやっぱりを見に行こうと思う。

戻って左折するとさっきの車が畑の前に止まっていて、その横でおじさんがバナナみたいなものを食べている。最初はこちらに気づいていなかったが、音が聞こえたみたいで「何がきたんだ!」というような少し驚いた顔でこちらを見る。ビックリさせて申し訳ない。普通こんなところ、自転車なんて来ないよなぁ。

ヘリポートへの道をずーっと登っていくと行き止まり。車が止まっているが、誰もいない。水槽のようなコンクリートの建造物があるだけでヘリポートはない。「どこだ?」

GoogleMapで探すと少し手前にあったらしい。

上から周囲を見回すとへリポートのⒽマークが見えた。「あそこか」

母島のへリポート
母島のへリポート

来た道を下るとすぐに左にヘリポートの入口っぽいゲートがある。閉まっているので中には入れない。そのまま都道に向かう。

沖港まで戻る。漁協売店に寄ってみるが、ここも土産になるようなものはない。「土産はもう観光協会にしかないな」

11:52 観光協会に到着。

土産を買う。ピンバッジとマスキングテープ、南崎のマグネット、それに観光協会の人に勧められた「東京カカオ」というチョコ。母島のカカオが使っているらしい。締めて1,950円也。

ちっちゃいトカゲが待合所の中に入っていく。

出発までまだ2時間あるので鮫ヶ崎展望台に行っておく。もうそこしかない。

12:08 鮫ヶ崎展望台に到着。

これでここに来るのは4度目だ。今日は天気があまり良くないので眺めもそんなによくない。でもこれで見納めなので船の時間までボーッと海を眺めていることにする。

鮫ヶ崎展望台からの眺め
鮫ヶ崎展望台からの眺め

13:02 鮫ヶ崎展望台を出発。

船客待合所に向かう。

途中のウミガメのいる生簀のところに、前田商店で見かけた黒尽くめの女性がいる。さすがにあの格好はちょっと目立つな。

13:08 船客待合所に戻る。

フェリーの切符を買う。父島まで4,900円也。小富士であったカップルがベンチに座っている。「そういえば昨日も鮫ヶ崎展望台であったな」

自転車を畳み、港の乗り場近くに置いておく。

これで母島ツーリング終了。平均速度9km/h、最高速度40km/hの旅だった。

そして靴を洗おうと思う。水道は船客待合所のクジラのモニュメント側にある。これが使っていい水道なのか観光協会で確認してから使う。

ブラシも置いてある。汚れは落ちるが、石や岩にぶつけてついた爪先の傷はどうしようもない。新しく買ったトレッキングシューズだが、トレッキングしてきたんだからしょうがない。

ははじま丸

13:47 ははじま丸に乗り込む。

ははじま丸
ははじま丸

大きい輪行バッグを持っているので、船員さんが下の段が空いている荷物置き場まで案内してくれる。ありがとうございます。

輪行バッグを置き、リュックをカーペット席においてデッキにあがる。

14:00 母島・沖港出港。

見送りは20人ぐらい。その中に警察官が二人いる。船が港を離れると汽笛が鳴る。汽笛を聞くと一気に母島を離れる寂しさを感じる。子供は走りながら、大人たちも歩きながら手を振って船を追いかけてくる。

「さらばだー。楽しかったぞー」

ブリッジ下のデッキに移動する。

港を出てしばらく経ったとき、前方で潮が立て続けに何本かあがる。「あそこにクジラいそう」と思っていたら尾びれがみえた。そのあとはクジラも潮吹きもみられず。

母島と父島の中間ぐらいに来た時、父島方向に白い物がみえる。「何あれ?雲の見間違い?それとも島の崖?」

母島もだんだん遠くなり見えなくなってくる。

白い物は少しずつハッキリしてきた。雲ではない。しばらく経つと白い物が西へ移動しているようにみえてくる。

さらに近づく。「あっ、あれは船だ」

白い物は船のブリッジだった。黒い船体も見えてくる。大型のタンカーかLNG船に見える。船には4本の支柱のようなものが立っている。貨物船かもしれない。西へ進んでいく。

西へ進む大型船
西へ進む大型船

父島が見えてくる。

父島

16:01 父島・二見港に到着。

出迎えはほとんどない。

港のベンチのところで自転車を組み立てる。そのあとガイドブックで日焼け止めが売ってそうな店やクーポンが使える店を探す。

すると電話が鳴る。知らない番号だが、時間的に宿からかも知れないし、もしかしたら港に迎えにきているかもしれないと思い電話に出る。予想通り、宿からの電話で「何時頃チェックインされるか?」と聞かれ、「30分後」と答える。

ガイドブックを見ていると「なんでも館」という店に医薬品があるようなので、ここに行ってみようと思う。その前にまずは宿へ行こう。

二見港のははじま丸とtern Eclipse X20
二見港のははじま丸とtern Eclipse X20

16:31 二見港を出発。

都道240号線を西へ。すぐにハートロックカフェがある。24日までにツアーの手続きに行かないといけないが今日はパス。

飲食店や店が続く。母島よりはるかに都会で、街並みがいかにも観光地っぽい。こんなに観光地化されているとは思わなかった。

「右に入れる道がないなー」と思いながら、ずっと走っていくとようやく右折できる交差点に来る。「ちょっと行き過ぎてるな」

宿の位置はだいたいガイドブックの地図で把握しているので、GPSを見ながら進む。

16:36 宿に到着。

今日と明日の宿は「民宿なぎや」。外観はかなり古い。パッと見、自転車を止められそうなところがない。

建物の周囲を見て行くと、建物の横に自転車や物が乱雑に置いてある通路がある。通路の上には透明のプラスチック板の屋根がついている部分もある。ここなら雨を凌げそう。宿の人にここに止めていいか聞いてみようと思う。

宿の入口を探す。居酒屋の隣にあるドアかと思ったが、違う名前の看板が出ている。でも建物の壁には宿の名前が書いてあるのでここに間違いない。

階段がある。「2階か?」と思い上がってみると、宿のような感じ。奥に人の姿が見えるので「すみません」と声をかけると、

宿の女性:「◯◯さんですか?」

自分:「はい。そうです」

宿の女性:「荷物をもってどうぞ」

自分:「自転車があるんですが、どこに止めたらいいですか?」

宿の女性:「建物の横の通路のところに

多分、さっき見てきたところだろう。

宿の女性:「その前に宿帳を書いてください」

部屋に案内される。部屋は入口を入ったすぐ左。2段ベットが2つあるので一瞬相部屋かと思ったが、ここを一人で使ってくださいという。

部屋で宿帳を書く。

宿の女性:「お仕事ですか?」

自分:「いいえ」

宿の女性:「他のお客さんは女性の方もいらっしゃいますが皆さんお仕事です」

「どういう意味だろう??」

トイレとお風呂を案内される。

宿の女性:「トイレは朝混みます。下にもありますので使ってください。お風呂は今はシャワーだけしか使えません。台所は自由に使ってください。通路の奥から外に出ると喫煙所、洗濯物も干せます。鍵はご自分で管理してください。鍵はしてもしなくてもいいです」

次に宿を出て自転車を置く通路へ。

宿の女性:「冷蔵庫?の前辺りに止めてください。ここの奥に建物の入口(多分、居酒屋の)があり人が通るので、通れるようにしておいてください」

自分:「雨降るかもしれないので奥(屋根のあるところ)でもいいですか?」

宿の女性:「人が通れるように開けていればいいですよ」

そうさせてもらう。

宿の女性:「じゃあ、お願いします」

と言って戻っていく。

自転車を頭突っ込みに止めるとハンドルが通路をちょっとだけ塞ぎそうなのでバックして入れて止める。通路には壊れた?冷蔵庫とか室外機とかゴミ?みたいものがあって不潔。でもしょうがない。ここしかない。

宿の女性が乗った車が止まり、「Wi-Fiのパスコードは廊下に貼ってあります」という。

車が出て行く。宿の女性はチェックインとチェックアウトの時だけ宿に来ているみたいで、それで自分がいつチェックインするのか電話してきたみたいだ。

部屋に荷物を置き、Wi-Fiを接続するため廊下でパスコードを入力する。が、Wi-Fiは繋がらない。「まったく

部屋に戻る。晩飯でクーポンが使えるところ探す。2軒しかなさそう。1軒は「ハートロックカフェ」で18時まで営業、無休、クーポンはアプリのみ。もう1軒は「ブーゲン」で営業は18時から、出港日は休み、クーポンはアプリでも紙でも可。今日は出港日ではないので開いていそう。

17時。ガイドブックを見ると、ハートロックカフェはハンバーガーがメインみたいなのでブーゲンにしようかな。

一応、両方考えておこうと思う。そうするとクーポンをアプリにいれないといけない。1回使うだけなのにアプリをダウンロードしないといけない。めんどい。しかもWi-Fi入らないのでちょっとイラつく。アプリをダウンロードしてクーポンを入れる。

17:11 宿を出発。

まずは日焼け止めを買いに行く。

「なんでも館」を探すが、それっぽい看板は見当たらない。場所が小笠原生協の隣なのでそこにある店に入ると奥に医薬品っぽいものがある。お店の人に聞くと今持っているヤツと同じものがある。「770円!ぶっ高い!」

けど買うしかない。ちなみに旅から帰って地元の店で見たら170円ぐらいだった

よーし。次は晩飯。

ハートロックカフェを見に行く。やっているがお客さんは見えない。「さすがに晩飯にハンバーガーはなぁやっぱりブーゲンにしよう」

ブーゲンの場所を確認するため、都道240号線を西へ向かう。

やっぱり「右に入れる道がないなー」と思いながら走っていると自衛隊基地の入口まで来てしまう。右にカーブすると前方に急な登り坂。「あっ、違う違う!こんな上るはずない」

来た道をUターン。走りながらよく見ると、市街地に入る道は一旦、歩道に上がって入っていく感じになっていて、路面もレンガ貼りのようになっているので車道に見えない。

17:24 ブーゲンに到着。

開店時間が18時なのでまだやっていない。18時過ぎにまた来よう。

その間に明日の朝飯と昼飯を買いにいこうと思う。小笠原生協はやっていないのでスーパー小祝に行く。が、シャッターが降りていてやっていない。他はもう佐藤商店しかない。

佐藤商店の前に行くと店はやっていた。よかった。よかった。

パンは値段が高いのしか残っていない。チンして食べるご飯を買おうと思うが、同じ物でも225円だったり150円だったり。安いのは賞味期限が近いのかと思ったがそんなこともない。「なんで?」

安い方を2つ買う。おかずになるものを買おうと思ったが470円ぐらいもする。カップ麺2つと同じぐらいの値段。安いカップ麺にする。あとお菓子。

17時を過ぎ、仕事帰りのような人が多くて店はお客さんで一杯、レジも行列。他の店が休みだからだろう。

17:48 一旦、宿に戻る。

自転車のライトを外し忘れているみたいなので、出ていく時に外していこうと思う。

18:12 歩いて宿を出発。

もう暗くなっている。自転車を置いている通路の前に男女二人の人影があって男の方が何かしている。「何してるんだ?」

ちょっと不審な感じ。近づくとこちらに気づき、男が「あっ、すいません」と言って道を開けてくれる。どうやらそこにある水道で足でも洗おうとしているみたいだ。

自転車にいきライトを外して戻ると、「あっ、もういいんですか?」というので「いいですよ。忘れ物(ライト)とりに来ただけなので」

ブーゲンの前に来る。が、店の中が暗い。どう見てもやっていない。「ガーン」

他にクーポンが使える店がないかガイドブックを見ながら街を彷徨うが、使えるところはもうなーい。ハートロックカフェにも行ってみるがやっぱり閉まっている。

もう1回、ブーゲンに行ってみるがやっぱりやっていない。クーポンの使用期限は今日の24時まで。「やられたー」

クーポン2,000円分捨てる羽目になった。「まったく

18:38 諦めて宿に戻る。

トカゲがベッドの下に駆け込んでいく。「寝てる時に顔の上に出てくるなよ」

さっき買ってきたチンして食べるサトウのご飯とチキンラーメンを父島メシとする。

そしていつものように風呂と洗濯。

明日もまずまず天気が良さそうなので、小港海岸からジョンビーチまでトレッキングに行こうと思う。

寝る。

=== 旅の費用 ========
宿泊代(民宿なぎや)  :¥6,000
フェリー代(母島ー父島):¥4,900
土産代:¥1,950
日焼け止め:¥770
飲食代         :¥2,173
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合計          :¥15,793
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走行時間:1h32m15s 走行距離:15.79km
平均速度:10.3km/h 最高速度:37.8km/h

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