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'23 一番遠い日本 小笠原 3日目:おがさわら丸〜父島〜母島

2023年 関東 自転車旅

父島の海

3日目 2023415日(土)

5時過ぎに目が覚める。

6:00 シャワーに行く。

7:00 船内アナウンスが流れる。11時に父島二見港に到着予定。4Fレストランで朝食開始、和食洋食それぞれ2種類、1品メニューもあり。7Fの展望ラウンジでもサンドイッチとおにぎりを販売。とのこと。

まだパンとクッキーが残っているので食べにいかなくてもok

8:45 6F7Fのデッキでレクチャーを行なうとの船内アナウンス。聴きに行こうと思う。

9:00 6Fのデッキに出る。既にたくさんのお客さんがいてレクチャーが始まっている。クジラかなんかの話をしている。

あまり興味がなさそうな話しだったので7Fのデッキに上がる。「おーっ天気いいし、あったけーなぁー」

風は強いが、昨日と打って変わって天気はいい。防寒のためレインウェアを着ていこうかと少し迷ったが、全然必要なかった。いいぞー。

聟島列島の島々がみえる。確かケータ列島とも言ったな。どこの島もみんな形が角ばっている。「岩でできているのかなぁー、変わった形だ」

聟島列島
聟島列島

写真を撮ったりして海や島を眺めているとおじさんがやってくる。

おじさん:「鳥が何十羽と飛んでました?」

「へっ、なんの話だ?」と思ったが、そういえば、さっき海面に鳥の群れが飛んでいたのを思い出し、

自分  :「あーっ、少し前に飛んでいるの見ましたよ」

おじさん:「飛んでましたか」

と言って去っていく。「なんなんだ??」と思ったが、多分レクチャーでそんな話しを聞いたので見にきたのではないかと思う。

GPSを見ていると聟島列島から父島はそう遠くない。そう思っていたら前方に聟島列島の島々より大きい島影が見えている。「あれか?」

確か父島の北には兄島があったはず。「その辺りだろう」

父島に近づいたら、港に入るまでデッキから眺めていたい。なので、今のうちに寝台に戻って荷造りをしておこうと思う。

寝台に戻る。荷物を全部リュックに入れて持って出るだけにしておく。

もう一度デッキに戻る。だいぶ兄島、父島が近づいてきた。レクチャーはまだ続いている。

3Gの電波が入りだした。石門ツアーの問い合わせをしている「ウリハハジマ」と「アイリーアイル」の2社からメールが届いている。残念ながら両社ともダメ。1社からは「石門は土砂崩れのためコースの半分ぐらいしかいけない」と書いてある。「半分かよー」

途中で通行止めという情報は聞いていたが、まさか半分とは。あと1社から返信が届いていないが、石門のツアー自体、行くかどうか考えてしまう

父島

だいぶ父島に近づいてきた。一番北に見える島は兄島と思っていたが、父島の北には大きな島が2つある。調べると一番北が弟島で次に兄島、そして父島と続く。

外海から湾の中に入っていくと二見港が見えてくる。なんか港の一部の海だけエメラルドグリーンになっている。「おーっ、やっぱり南国だな。キレイだ」

父島の海
父島の海

港に近づくと人の叫び声が聞こえる。なんと言っているのか聞き取れない。また、叫び声が聞こえる。

「おかえりなさーい」

今度はハッキリ聞こえた。子供の声だ。どこにいるのかと思い、防波堤をみると釣りをしている人がいる。そこから少し離れたところに数人いる。子供っぽい。と、誰か海に飛び込んだ。「おーっ、南の島の子供だなぁー」なんか笑顔になる。

港に着いて「おかえりなさーい」という叫び声を聞くのは礼文島の香深港(桃岩荘)以来だ。海に飛び込む姿をみるのは長崎の小値賀島以来かな。

「接岸作業の際、不意の衝撃があるので安全のため自分の席でお待ちください」とのアナウンスが流れる。到着するだいぶ前から何度か繰り返している。ギリギリまでデッキにいて寝台に戻ろうと思う。

港には思ったほどの出迎えはない。「連休中じゃないしな」

ははじま丸が停泊している。おがさわら丸より一回り、いや二回りほど小さい。昨日のレクチャーでは定員200人で、今はコロナ対応で100人と言っていた。

寝台に戻り、荷物を取りに行く。

11:00 父島・二見港に到着。東京から24時間の船旅も終わり。「ついに来たぞー」

荷物置き場の輪行バッグを担いで出口に向かう。

おがさわら丸のお客さんの何人かがははじま丸のほうへ歩いていく。

港に降り立つと、フェリーから降りたお客さんで大賑わい。気温23℃、天気はいいし、日差しが明らかに強いくてちょっと暑い。夏みたいだ。いや北海道だと夏。さすが小笠原。

父島・二見港
父島・二見港

さらに南の母島に行くため、ははじま丸の待合所に行く。フェリーの乗り換えは初めてだ。

切符を買おうと思うが、ここも乗船票の紙は置いていないし、並んでいる人も持っていない。そのまま列に並ぶ。前にはドイツ語を喋るシニア男性と女性。女性は窓口で日本語で話しているので日本人かな?よくわからない。個室にするかどうか迷っている?ようにみえる

窓口で片道切符を買う。4,900円也。クレジットカードが使えた。

乗船まで少し時間あるので、輪行バッグを置いてははじま丸とおがさわら丸の写真を撮ったり、石門のツアーをどうするか考える。

ははじま丸
ははじま丸

11:45 待合所の前にいる乗客がははじま丸の方に移動し始める。

ははじま丸

乗船開始のようだ。輪行バッグを担いで乗り込む。中に荷物置き場があるが、下の段はスーツケースでいっぱい。しょうがないので輪行バッグを持ち上げて上の段に載せる。

そして席にいく。いつもならカーペット席に行くが、椅子席に行ってみる。が、窓側は全て座っているか荷物が置いてあって抑えられている。しょうないのでカーペット席にいく。ははじま丸は小さいので揺れるかもしれない。そうなったらカーペット席のほうが横になれるのでいいだろう。

カーペット席も窓側は先客で埋まっている。通路側の空いているところに荷物を置いてデッキに上がる。

デッキに上がる途中に個室がある。ドアが開いていて中にドイツ語のシニア男性と女性がいるのがみえる。

デッキに出る。ここにある椅子席に陣取っている人もいる。もう一つ上のデッキにも上がれる。下のデッキはブリッジの下までいけるようになっている。いろんなフェリーに乗ってきたが、船の前の方まで行けるのはちょっと珍しい。

とりあえず一番上にある後部のデッキに上がり、ここから海を眺めることにする。椅子席の3人は何か食べている。観光客には見えない。

12:00 父島・二見港を出港。何人か見送り人がいる。汽笛が鳴る。

外海に出てもそれほど揺れない。これだとずっとデッキで過ごせそうだ。風はあるが寒くはない。

南島や千尋岩(ハートロック)を見るため左舷側に陣取る。

近くにいたおばさんが何かに気づいてテーブルで飯を食っている人を呼びに行く。おばさんが手を指した方向をみると、少し遠いが何回か潮が上がるのがみえる。クジラがいるみたいだ。しばらく見ていると海面上にクジラらしき姿が少し現れる。

飯を食っている3人のうちの女性がやってきて、双眼鏡を覗き「見えた」と言っている。やっぱりクジラみたいだ。さすがにあんな遠くていつ海面に現れるかわからないクジラの写真や動画に撮るのは無理だ。

しばらくしてハートロックが見えてくる。そこだけ岩の色が赤茶けている。見ようと思えばハートの形には見える。

南島はハートロックのほうばかり気にしていたのでほとんど意識して見ていなかった。「多分、写真に写っているのでまぁいいか」

千尋岩(ハートロック)と南島
千尋岩(ハートロック)と南島

父島がだんだん遠くなり、母島が少しずつ近づいてくる。そういえばブリッジ下のデッキに行けたことを思い出しそこに向かう。「前なので風が強いだろうな」

が、行ってみるとそうでもなかった。船は波飛沫を上げながら進み、前方には母島が見えている。「おーっいい感じの光景だなぁ」

母島は左舷側に見えるので左舷の方にいく。端には先客がいるので、その少し中央よりに陣取る。なかなかいいビューポジションだ。母島に向かって波飛沫を上げながら進むははじま丸の写真や動画を撮る。

海鳥1羽が上がったり海面の方に降りたり滑空しながら船から離れず並走するようにずっと飛んでいる。一時、2羽や3羽になったりするが、また1羽だけになる。頭の一部が緑色している。「アホウドリ?違うな。わからん」

しばらくたったある時、その海鳥が突然「クワァックワァッ」と鳴き声を上げながら左舷少し後ろの海に突っ込んで行く。「おっ、なんか獲物でもいたか?」

そこにはもう1羽同じ種類の鳥が飛んでいる。獲物がいることを知らせたのだろうか。海に突っ込んだ後、その鳥はまた戻って来る。

母島の西側に入ると凱旋門みたいな岩がみえる。奥尻島の鍋釣岩に似ているが、それよりだいぶデカい。あとで調べると「四本岩」というらしい。「四本?真ん中の凱旋門みたいな岩は二つに分かれているのか?」

四本岩
四本岩

また海面から潮が2, 3回上がる。が、クジラの姿は見えず、それっきり。

そろそろ沖港のはず。波消しブロックがたくさんみえるので、あそこが入口かなと思う。ブイとブイの間を通っていくと波消しブロックのほうへ向かい出す。

しばらくして街がみえてくる。知ってはいたが父島の二見港よりはだいぶ小さな街。

おがさわら丸のように「接岸時は自席に戻ってお待ちください」みたいなアナウンスはない。接岸ギリギリまで後部デッキから眺める。港には出迎えがそれなりにいる。

母島・沖港
母島・沖港

カーペット席に戻りリュックを背負い、荷物置き場の輪行バッグを棚から降ろして下船の準備をする。

母島

14:10 母島・沖港に到着。10分遅れ。

東京から乗り換え含めて27時間と10分、札幌からは50時間もかかった。小笠原・母島は、日本のどの場所から出発しても一番時間のかかる場所。日本から一番遠い日本。15年越しの希望がようやく叶った。「着いたぞー」

港に降りる。宿の出迎えがあるので宿の名の札を持った人を探す。するとキレイなお姉さんが宿の札を持っている。近づくと前を歩いていたソロの男性がお姉さんに声をかけた。同じ宿に泊まる人のようだ。続いて、自分も名前を言って申し出る。すると別の女性がいて、その方が宿まで案内してくれるようなのでついていく。

輪行バッグを持っているけど大丈夫か聞いてみると大丈夫という。駐車場まで行き、宿の車に荷物を載せる。輪行バッグも載っけられた。自分含めておじさん3人のお客さんを乗せて宿に向かう。

自分の隣(後部席の左側)に座った人がシートベルトの差し込み口がないと言っている。確かにどこかわからない。「探している間に着くんじゃないんですか?」と言うと宿の人が「すぐに着きます」という。

前田商店の前を通過。

前席のお客さん:「ここやっているんですか?」

宿の方    :「4時くらいから始まると思います。今、商品を並べたりしているので」

前席のお客さん:「今日はおがさわら丸の入港日だからですね」

自分     :「早めに買わないと結構無くなっちゃうのですか?」

宿の方    :「人気のあるものはなくなっちゃいます」

母島では何が人気なのかはわからない。特にそれは聞かなかった。

14:20 宿に到着。今日のお宿は「ペンションドルフィン」。今日から3泊する予定。

輪行バッグは部屋の中にいれず、自転車を組み立てて外に置いておこうと思う。

自分 :「自転車があるんですけど、どこに置いていいですか?」

宿の方:「雨で濡れない方がいいですよね」

自分 :「はい」

宿の方:「うぅ~んと、ちょっと待ってくださいね」

すぐに場所が思いつかないようだ。その前に他のお客さんもいるので宿の説明をする。輪行バッグはとりあえず1階に置いておく。

風呂、トイレ、バスタオル置き場、食事場所、そして各部屋。

自分の部屋は2階の204号室で素泊まり。

精算はチェックアウト当日の朝食時に「民宿つき」のほうでお願いしますとのこと。自分は素泊まりで、チェックアウト当日は7:30のフェリーに乗る予定。なので、

自分 :「チェックアウトの日、フェリーに乗るので7時でも大丈ですか?」

宿の方:「その日のフェリーは

と調べ始めた。自分も予定を確認しようと思ったが、すぐにその日はフェリーに乗らず、別の宿にもう2泊することを思い出す。

自分 :「すいません。勘違いでした。その日はフェリーに乗らず別の宿に泊まります。まだ母島にいます」

と謝る。記憶が怪しくなってきたかな?

結局、精算は朝7時から8時の間にするということになる。

で、次に自転車の置き場所を聞くため外に出る。宿の女性が近くにいた父親に聞いている。

宿の女性 :「お父さん、自転車を止められる屋根がある場所ってある?」

父親の男性:「民宿の方の建物に屋根があるのでそこでいいですか?」

男性が指し示す方をみると、少し段差はあるが建物横に大きな屋根のあるスペースがある。

自分   :「十分です。ありがとうございます」

部屋に一旦戻り、rideの準備する。ドアがノックされ、開けると案内してもらった宿の女性が立っている。「自転車は民宿つきの建物の横に屋根があるのでそこに止めてください」という。

さっき父親から聞いた内容だったが、親切に対応してくれるので「ありがとうございます。使わせていただきます」とお礼だけいう。

腹が減ったので残っていたクッキーを食いながら準備をする。長く走る時間はないが、日差しが強いので日焼け止めを塗る。フェリーでは日焼け止めを塗らずにデッキにずっといたら、かなり焼けてしまった。

着替えなど必要ないものはリュックから出す。換えチューブやレインウェアなどはリュックに入れて持っていく。

宿の隣にある駐車場、といっても草が生えている土なのだがそこで自転車を組み立てる。問題なし。タイヤのエアを入れる。去年のキャンプ旅で入りづらかったフロントも1度、差し込みプラグを付け直しただけで入ってくれた。気温が高いせいか空気圧はほとんど下がっていない。

15:05 宿を出発。

まずは観光協会に行って石門がどの辺りまで行けるのか聞きにいく。

母島・前浜
母島・前浜

都道241号線に出て沖港の方に向かうといきなり前方に激坂がみえる。「うわっ!」

が、その手前で左折する。フェリー乗り場と船客待合所を通過。右折してさらに進むと漁港。小さい鳥の群が道路にいる。「なんだ、この鳥は?」

そこを通り過ぎると公園の入口みたいなところに着いて行き止まり。

「あれっ、観光協会みたいな建物あったっけ?」と思い、自転車を止めて母島のガイドマップを確認する。

公園の先から「自転車は通れるよー」との声が聞こえる。「んっ?なんだ?」

みると公園内で工事をしているらしく、そこのガードマンさんの声だった。どうも自分が工事しているから自転車は入れないと思って止まったように見えたみたいだ。「大丈夫で~す」と手を挙げて答えておく。

地図を確認すると、観光協会はだいぶ手前にある。「そんな建物あったっけ?」

宿から倍ぐらい先にきている。距離の感覚が全然違っていた。

来た道を戻ろうとすると、工事の看板が目に入る。車やバイクは通行禁止と書いてある。それで自転車の自分も止まったと思われたのだろう。

来た道を戻る。漁港を過ぎて船客待合所の建物が見えてくる。そして気づく。「観光協会は船客待合所の中だー」

15:15 沖港船客待合所に到着。正面一番左のドアから中に入ると観光協会の窓口が正面にある。フェリーの窓口は右奥だ。

沖港船客待合所
沖港船客待合所

窓口の横に掲示板があるので先にそれを見てみる。石門に関する情報はない。ただ気になる情報が一つ。「都道241号線、通行止」

島の北端にある北港に続いている都道241号線で崖崩れがあり二十丁峠から通行止めとのこと。二十丁峠は六本指地蔵や探照灯基地跡の少し手前だ。「えーっ、せっかく自転車持って来たのに走れない?」

窓口にいってまず石門のことに聞く。30代か40代前半の男性職員さんが対応してくれる。

自分  :「石門は半分ぐらいしか行けないと聞いたんですけど」

するとその方は等高線が書いてある地図をみせて、

職員さん:「入口がここなんですけど、行けるところはコースのこのあたりまでです。だいたい半分ぐらいですね」

やはり半分くらいしか行けないようだ。入口がどこだかよくわからないが、都道のどこかだろう。この状況で石門のツアーに15,000円という高い金を出してまで行く意味あるのかと疑問に思ってくる。そもそも石門と呼ばれる場所まで行けないし

次に都道の通行止めの事に聞く。

自分  :「掲示板に都道が通行止めって書いてあったのですが、どの辺ですか?」

職員さん:「だいたいの位置ですが、この辺の二十丁峠というところです」

これも地図を見せて説明してくれる。

自分  :「六本指地蔵の手前ですか?」

職員さん:「そうですね」

自分  :「この通行止めは2, 3日したら開通するというもんでもないんですよね?」

職員さん:「これから東京都の職員が現地調査に入って、それからということになるようです」

うぅ~ん、この分だと滞在中の開通は無理そうな感じだ。「いやー参った」

これで北港や大沢海岸、東港へのツーリングは断念ということになる。予定が大きく狂った。石門ツアーもどうするか考え直そう。

お礼を言って船客待合所を出る。

さっき手前までいった脇浜なぎさ公園へいく。

入口にある防波堤の横に「くの字」に伸びている遊歩道があるので行けるところまでいく。一番先まで行って引き返す。

公園の方に入る。公園内の道路は始め鉄板が引いてあって少し段差あるのでそこは押していく。舗装路に出て自転車に乗り、ガードマンさんに会釈して通りすぎる。砂浜の前を通過。先は防波堤で海は全然見えない。防波堤の上に登れそうなところもなさそう。少し先の防波堤で釣りしている家族連れっぽいグループがいる。

防波堤の手前にも「くの字」に伸びている遊歩道が海に向かって延びているので行ってみる。一番先まで行って振り返ると、高台に展望台のような東屋が見える。「あそこにはどうやって行くんだ?」

ガイドマップをみるとあれは「鮫ヶ崎展望台」で、その近くに上れる階段があるようだ。

通路を戻ると、山側にある階段をすぐに見つける。

階段のところまで行き自転車を近くの柵に止め階段を上がる。

15:51「鮫ヶ崎展望台」に到着。

展望台の方には先客が数人いるので、横の少し下がったところにある像をまず見に行く。親子の像で「明日へ」と書いてある。意味がわかるようなわからないような

展望台に行く。先客は減って一人だけ。沖合に島が見える。あとで調べると向島や平島という島だった。

だいぶ曇ってきているのでメチャクチャ綺麗というほどの眺めではないが、この先もずっと海しかないんだなぁとは思う。

鮫ヶ崎展望台からの眺め
鮫ヶ崎展望台からの眺め

海を眺めていると後ろから「こんにちは」との声。振り返るといかにもトレッキング中のような姿の男女二人が立っている。自分ともう一人いた男性も「こんにちは」と挨拶する。その二人はこちらの展望台の方には来ず、どこかへ行ってしまった。

展望台をあとにする。まだ時間があるので「静沢(しずかさわ)の森遊歩道」にある砲台を見にいこうと思う。あと母島の急坂を今日のうちにちょっと体験しておこうとも思う。

公園の入口まで戻り、漁港の前で左折すると前方に強烈な坂がみえる。余裕で10%は超えているだろう。ギアを一番軽くして上る。元気があるので思ったほどキツくないが、傾斜は一向に緩くならない。膝を痛めないように漕ぐ。

しばらく上ると「静沢の森遊歩道」の案内板があり、遊歩道の入口もある。ではあるが、砲台が2門あるのは先の「サンセットシアター」の方なのでもう少し上る。

16:14 ’Sunset Theater’ の看板の前に到着。遊歩道の入口があるのでここから入ることにする。

遊歩道を歩いて行くと道が二手にわかれる。砲台があるのは左なので左折する。前が開けて眺めのいいところに出る。

さらにずっと歩いていくと後ろから人の声が聞こえる。

そしてようやく砲台を見つける。「静沢101高地防空砲台」というらしい。錆びているが当時とそう大きく変わっていないように思う。写真を撮っていると「ここが砲台」と言っている声が聞こえる。さっきの後ろから聞こえた声の主たちだろう。こちらに来るまえに先にいく。

静沢101高地防空砲台
静沢101高地防空砲台

また道が二手に別れる。右へ進んで行くと、草や枝で道が少し塞がれかかっているところがある。そこを過ぎると最初の二手に分かれた分岐に出る。

来た道を戻っても面白くないし時間もあるので、戻って一つ手前にあった分岐のもう一方の道へ入る。が、この道も特に何もなくあっさり道路に出てしまう。最初に入ったところから少し南に出た。

ガイドマップをみると砲台の絵が2つ書いてあるが、1つしか見てない。「見落としたか?」

「でもまぁ1つみたから別にいいや」と思いながら自転車を置いたところに向かう。坂を上っていると、自転車の先に車が1台止まっている。そして遊歩道から三人がちょうど出てきて車に乗り込んでいく。さっき声がした人達のようだ。

次はここの看板にある ’Sunset Theater’ なるものがどこにあるのか探す。名前からして夕日が眺められる展望台のように思う。

北へ少し上がると左に海の方へ下る道がある。「この先か?」

下りの急坂へ左折する。カカオ園の看板がある。と、車が1台上がってくる。「さっきの車か?あの人達も ’Sunset Theater’ に行ったのか?」定かではない。

さらに下りると煙が上がっている。またカカオ園の看板。この道に入ってから ’Sunset Theater’ の看板や案内板は一つもみないし、ここまで降りてくると海は全く見えない。

’Sunset Theater’ はここではない気がする。さっき車とすれ違ったのでここではないかと思ってしまった。来た道を戻る。余裕で10%以上の急坂を上る。

元の道に戻る。’Sunset Theater’ は看板の前なのかもしれない。海がみえるし。ただ今日は曇っているので夕日は見れないだろう。

16:37 都道481号線に到達。右折して街に戻ろうと思う。

今度は急坂を降りていく。母島小中学校の方に続く道との分岐で一旦止まる。

街中の飲食店を確認しておこうと思う。素泊まりということもあるし、次に泊まる宿では全国旅行支援のクーポンが貰えるが、母島では飲食店でしか使えなかったはずなので

母島小中学校の方へ左折する。

「お食事処めぐろ」は、入口が普通の民家の玄関ドアというかスナックの入口みたいで、中の様子は全くわからない。営業しているのか、何屋さんなのか、どんなメニューがあるのかまるっきりわからない。初めて一人で入るにはちょっと勇気がいりそうだ。

‘BOOTERS’ も店っぽいのはわかるが、何屋さんかわからないし今日は営業していない。

「大漁寿司」は建物が古くてどう見ても営業していそうにない。

一番入りやすそうな ’LeCiel’ は弁当かテイクアウトだけっぽい感じで、中で食べれるような感じはしない。

結局、入れそうなところはないもうちょっと探すか

前田商店の前までくると、店先に「営業中」の手書き看板が出ているので買い物をする。ガレージみたいなところにも商品が並んでいる。というか、まだ並べている最中。ガレージに買いたいものはないので店の中に入る。

入荷したばかりなので品揃えは十分ある。とりあえずパン。値札が付いていない食パンがある。「いくらするんだ?」

それになぜか袋がみんな濡れている。245円の値札が付いている10枚切りの食パンにする。あと140円ぐらいの菓子パン。「食パンはなかなかいい値段だなぁ」

冷蔵庫から鶏串カツ、玉ねぎの揚げ物、さつま揚げをチョイス。弁当や惣菜はなく、チンするご飯もしくは冷凍ものしかない。あとお菓子を少し買う。レジで精算すると2,000円を超えていた。ちょっとビックリ。ただ、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済が使える。

農協と漁協の店も開いている。母島で買い物できるお店はこの3軒のようだ。農協の店の壁にはパンとか書いてあるのでご飯物はなさそうな感じがする。

漁協の店に入る。やっぱりご飯物はないので何も買わずに出る。飲食店に行かないとコメは食べられそうにない。「しばらくパン食だな。別にいいけど」

17:15 宿に戻る。

風呂に行く。中に入るとすぐに外からドアを開けようとする音がする。すぐに入りたい人が他にもいるので速攻で身体を洗う。

部屋に戻って晩飯。パンと鶏串カツ、お菓子で終了。

旅日記を書く。

あと石門ツアーの回答メールにお礼のメールを返しておく。

そして石門ツアーについても、石門自体に行けないので「もう行くのをやめておこー」と思うようになる。すると、連絡がきていなかった残り一つのツアー会社「フィールドエスコートhilolo」から「石門ツアーの予約ok」とのメールがくる。

ただ途中に通行止め箇所があるため、島内観光との組み合わせで実施すると書いてある。でも料金は変わらず15,000円。島内観光でどこへいくのか全く触れられていない。

石門はガイド付きじゃないと入れないところなので、少し高いお金を出してでも行こうと思っていた。が、島内観光って何?北の方は通行止めで行けないはずだし

島内観光でどこをどのようにまわるのか、石門の途中までで半日とか堺ヶ岳のコースがないのか再度メールで聞いてみる。

寝る。

=== 旅の費用 ===========
フェリー代(父島ー母島)   :¥4,900
宿泊代(ペンションドルフィン):¥7,000
飲食代            :¥2,113
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
合計             :¥14,013
====================

走行時間:0h44m48s 走行距離:7.08km
平均速度:9.5km/h 最高速度:24.0km/h

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