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'08 四万十川196km ① 準備編

2008年 四国 自転車旅

10月の連休は、45日で高知の四万十川に行くことにした。ここも以前から計画していたツーリングコースの一つで、四万十川沿いにずっと道が並走しているのを見て、前から面白そうと思っていた。そしてどうせやるのなら、源流から河口まで走ろうと思う。

夏休みはさすがに暑くてキツイので、この秋に決行することにした。

まずは行程を考える。高知までは陸路でも空路でも行けるが、高知行きの早朝便があるので空路にする。

で、問題は四万十川の源流までどうやって行くかだ。源流は高知市から西へ約67km、津野町船戸のさらに奥にある不入山の麓。ツーリングマップルにも記載されている。

幸い、宿のほうは源流点近くの堂海林公園そばに公共っぽい宿があるので、そこでいいだろう。というか、そこしか選択肢はない。

宿まで行く手段として、バス、JR、土佐電といろいろ調べた。輪行バッグを持っているので、できるだけ乗り換えは少なくしたい。

とりあえず、高知市内でバスを1本乗り継げば、国道197号線の船戸や「道の駅 布施ヶ坂」辺りまで行けそうなことがわかる。あとは、そこから県道378号線を宿まで自転車で行けばいい。

問題は、高知での乗り換えの悪さだ。船戸方面に向かう檮原行きのバスが出ているのは、はりまや橋近くの堺町なので、ここで空港バスから乗り換える。だが、檮原行きのバスは朝を逃すと昼近くまでなく、3時間近く時間を潰すことになり、船戸に着くのは15時近くになってしまう。

他の手として、高知から須崎までJRで行ってバスに乗り換えるとか須崎から自転車で行くとかも考えたが、どっち道、初日は源流点近くの宿に行くだけでほとんど時間切れになりそうだ。

バスや電車に乗り、輪行バッグが他の人に迷惑にならないか心配するぐらいなら、いっその事、空港から宿まで自走したほうがいいのではないかと考える。

そこで空港から宿までの経路と距離を調べる。

国道はなるべく走りたくないし、せっかく高知に行くのだから海沿いを走りたいところ。ツーリングマップルを見ていると、高知と須崎の間に横浪半島があって断崖上を走る横浪黒潮ラインから太平洋が望めるようだ。この道がいい。

ということで、まず高知空港から県道14号線、県道23号線、横浪黒潮ライン(県道47号線)で須崎に行く。須崎からは国道197号線しかないので、そこを通って内陸に入り、船戸で県道378号線に入って宿に向かうことにする。

このルートだと、距離は約86~88kmぐらい。ちなみに須崎から宿までだと57kmぐらい。源流に向かうということは山上りになるので、標高も調べてみた。

すると、須崎で5m、津野市街で100m、トンネルが2つ続くあたりで200m、大西で300m、布施ヶ丘トンネルで400m、そして宿のある付近で500mぐらいだ。津野市街を越えてから上りがキツくなっていくが、勾配は問題なさそうな感じだ。

ということで、高知空港からは輪行せずに源流点近くの宿まで自走することに決定。

晩酌などの買い物は、県道378号線の分岐近くにある「道の駅 布施ヶ坂」しか店がなさそうなので、そこで済ませることにする。

宿のほうも、出発前日にネットで予約完了。

早く宿に着けたら、四万十川の源流まで行ってみようと思う。時間がなければ、翌朝にする。

四万十川源流点のパンフレット
四万十川源流点のパンフレット

四万十川から四国最南端・足摺岬へ

2日目からはいよいよ、この旅のメインコースである四万十川沿いを下って河口に向かう。

ツーリングマップルで四万十川の流路を確認すると、想像していたよりかなり蛇行していて、なかなか面白そうだ。まず、源流点から窪川までは南に流れているが、窪川から一転、流れが西に90度、方向転換する。そして半家のあたりで再び南下して河口に出ている。

細かな蛇行もたくさんあるし、国道、県道も大体、川に沿って走っているところが多い。

その四万十川の長さは196km、上流から下流に向かって走るので基本的には下り基調なはず。そして四万十と言えば「沈下橋」。たくさんある沈下橋を見て周っても、2日あれば河口まで辿り着けるだろう。

ということで、中間地点あたりで2泊目の宿を探す。中間地点に当たる場所をツーリングマップルで調べると、だいたい四万十町の昭和辺りになるが、その周辺に宿はなさそう。

次に、その前後の大正、十和の辺りを探す。大正だと国道381号線から国道 439号線に入ったところに温泉宿、十和だと国道381号線沿いに温泉宿がある。

そこで、今度は役場のウェブサイトから宿を調べてみると、ツーリングマップルに書いてある上の温泉宿は出てこないし、そもそも宿自体が全然出てこない。

「こりゃー、ヤバい。ひょっとして宿がないかも」

と少々アセる。

今度はGoogleMapでその周辺を探してみると、十和温泉の辺りに数軒「民宿◯◯」とか「◯◯旅館」と書いてある。

「これは情報が古くて、もう営業してないんじゃないの?」

と思うものの、宿が全然見つからないのでダメ元で、その宿に電話してみる。が、やはり繋がらない。一番大きそうな十和温泉すら営業してなさそうなので、他の宿も全滅しているのだろうと想像する。

しょうがないので、さらに範囲を広げる。候補となるのは一の又渓谷温泉、ライダーズイン十和、柳瀬温泉ぐらい。一の又渓谷温泉は国道389号線から葛龍川沿いのかなり山奥にあるので流石にパス。ライダーハウスも避けたいので、ライダーズイン十和もパス。

で、最後の望み、柳瀬温泉に電話してみる。すると、電話は繋がり、営業しているとの返答。すぐさま、1泊2食付きで10月11日を予約する。やれやれ、とりあえず宿が取れてホッとする。昔は営業していたであろう民宿や温泉宿がなくなり、地方の衰退をヒシヒシと感じる。

3日目は河口まで走り、中村に泊まる。駅前にビジネスホテルがあり、今のところ空室もある。ほかにも宿はたくさんあるので、直前の予約でも問題なさそう。

かつての中村市は今は四万十市となったが、個人的には中村のほうが馴染みがあっていい。四万十市の隣に四万十町があるのでちょっとややこしい。

四万十川下りはここで終わるが、休みがまだ2日あるので、4日目は足摺岬へ行き、土佐清水の竜串まで足を延ばす。

そして最終日の5日目は、宿毛まで行き、自転車ツーリングはここで終了。電車輪行で高知まで戻り、夕方の便で帰途に着こうと思う。

最後に今回使う自転車だが、前回の「’08 オロロンライン北上」の旅と同じ「MR 4F」。一つだけ変更点がある。チェーンリングにパワーツールズ製のチェーンガード(1,890円也)を取り付けた。

以前から、立ち止まって自転車に跨りながら写真を撮ったりする時、裾がチェーンリングの油で汚れてしまうし、洗っても落ちないので、なんとかしたかった。自転車の重量は多少増えたが、これで裾の汚れはかなり改善されると思う。

初日↪︎

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