'08 淡路島一周とうず潮の旅④ 江井〜岩屋

2022年2月7日月曜日

2008年 近畿 自転車旅

最終日 2008113日(月)

外を見るとかなりの曇天。ただ、天気予報によれば雨の心配はなさそうだ。

今日も時間があるのでゆっくり準備する。

9:19 宿を出発。まずは「北淡震災記念公園」に向かう。

すぐに一宮の街に入る。すると、前から数人の女子ランナーが道路の真ん中を走ってくる。

「んっ、なんだぁ?」

よく見ると、女子ランナーはゼッケン付きのランニングウェアを着てタスキをかけている。しかもかなり速い。道路には人が出ていて、とある有名企業の横断幕を持った人達もいる。さらにはテレビ局の車もいる。

これはどう見ても単なるジョギングをしている人達ではない。タスキをかけているし、人数も多くないので、これは駅伝大会だろう。しかもテレビ局がいるので、それなりに大きな大会ではないか?と思う。そういえば、ここまで全然車が通っていなかった。

あとで調べると、これは1990年から続いている「淡路島女子駅伝競走大会」だったらしいことがわかる。さらに数年経ってから、この大会は翌2009年からは開催されず、自分が見た2008年が最後の大会になってしまったらしいことも知る。

一宮のあとは、路肩の狭い片側1車線の道路が尾崎の街を抜けるまで続く。ずっと民家が続くので見るべきものはなく、後続車に気をつけながら走るのみ。

その後も、海岸線に出たり街に入ったりを繰り返す。海岸線に出ても今日は如何せん曇天なのでさほどイイ景色というほどではない。

北淡震災記念公園

北淡の街に入る。

「北淡震災記念公園」が近くなってきた。ツーリングマップルによれば「北淡震災記念公園」は、県道31号線から少し内陸に入ったところにあるようなので、案内板を見逃さないよう気を付けて走る。

街の中心を少し抜けたところで「北淡震災記念公園 野島断層」の案内標識が出てきたので右折する。軽く上る。

案内板に従って、次の交差点を左折。

10:06北淡震災記念公園」に到着。「野島断層保存館」に入る。

中に入ると、いきなり高架橋が倒壊していて、トラックが横転している。これは、テレビでも見た「地震直後の阪神高速を再現したものだろう」と思ったが、説明板を読むと、これは倒壊した国道43号線の陸橋を再現した模型だった。全部が模型ではなく、写真との組み合わせになっている。

受付で入館料を払う。500円也。

奥に進み、いよいよ「野島断層保存ゾーン」に入る。

そこには、地震で上下や横にズレた断層が100m以上に渡って保存されている。剥き出しの地面なので断層がよくわかる。上下のズレが2段になっているところもあり、大きい段差は50cmぐらいありそうだ。

さらに上下、横の両方ズレたところもあり、上下方向で53cm、横方向で130cmもズレたらしい。そのせいで一列に並んでいた高さの同じ生垣が、途中で横にも上にもズレている。こんなにズレたら、断層の上にある建物は倒壊してしまうだろう。

野島断層
野島断層

一番奥には断層の断面も見られるようになっている。両側の地層の色が違う。過去の繰り返しの地震で地層もズレたのかなと思ったりする。よくわからない。

次はメモリアルハウスへ。

この家は「兵庫県南部地震」を経験した実際のお宅とのこと。いかにも昭和の家っていう外観だが、全く壊れていない感じがする。中に入ると台所が一番酷いようで、皿などの食器が割れて散乱し、棚が倒れかかっている。

中にある説明板によると、この家は鉄筋コンクリートでかなり頑丈に造られ、断層の真上ではなかったのでほとんど壊れずに残ったとのこと。それでも元の位置から20cm持ち上がり、横にも120cm動いたらしい。

外に出ると庭に「野島断層」が走っている。家のほんの2,3m横だ。塀は裂け思いっきりズレていて、レンガも崩れている。断層が家の真下だったらどうなっていたのだろうと思う。

メモリアルハウス内の断層(赤印)と裂けた塀
メモリアルハウス内の断層(赤印)と裂けた塀

次は震災体験館へ。

ここは地震体験ができるシミュレータがあるところ。自分は体験するつもりは全然ないが、他の人が体験しているところを見学させてもらう。

これにて一通り見学は終了。

阪神大震災からもう13年以上も経ったが、少なからず自分も体験した震災なので、あの頃のことを思い出した。

日本にはまだ見つかっていない活断層がたくさんあるらしいし、断層から少し離れたところでもあんなにズレたら、相当揺れるだろう。あの家はかなり頑丈に造ったから壊れなかったが、普通の建物ならかなりヤバい状況だろう。やっぱり地震と津波が一番怖いと感じた。

「北淡震災記念公園」を出発。あとはもう岩屋のフェリー乗り場に行くだけになった。

しばらく走ると海岸線に出るが、相変わらずの曇天で海はあまり青くない。

「淡路びわ発祥の地」という看板もあったりする。

岩屋

その後も海岸線の道が続く。そしてモヤがかかった海の向こうに明石の街並みがうっすら見えてくる。

さらにしばらく走ると、ついに明石海峡大橋が見えてくる。この旅のゴールももう間もなくだ。

明石海峡大橋
明石海峡大橋

岩屋に入り、明石海峡大橋の下で「明石行きフェリー」の案内標識が出る。左折する。

そして、岩屋の街中で今度は「たこフェリー50m先左折」の案内標識が出るので、岩屋商店街の入口がある交差点を左折する。

11:25 たこフェリー乗り場に到着。2日前に着いたところと場所が違うが、フェリーが泊まっているので間違いないだろう。

岩屋港たこフェリー乗り場
岩屋港たこフェリー乗り場

MR 4Fを畳む。3日間の走行ではパンクなどのトラブルはなく、フロントタイヤのゴム剥がれも大丈夫だった。

12:10 岩屋港出港。これにて「淡路島一周とうず潮の旅」は終了。

今回の旅を振り返ると、予想していたとはいえ、狭い道路が多く、特に岩屋から洲本までは交通量も多いため走りづらかった。一番良かったのは洲本から福良までの県道76号線だろう。交通量が非常に少なく、ひたすら景色のイイ海岸線が続き、快適なツーリングコースだった。

西海岸の道も狭かったが、交通量が少なく比較的走りやすかった。北に行けば行くほど段々と交通量が多くなるような感じだった。

あと、洲本城跡や鳴門岬、鳴門公園など眺めのイイところもあり、3日間の短い旅だったが、結構、見所は多かったと思う。


走行時間:1h22m28s 走行距離:27.76km
平均速度:20.2km/h 最高速度:33.7km/h

↩︎「'08 淡路島一周とうず潮の旅③」